【どうなる?東京五輪・パラリンピック(74)】サッカーの森保ジャパンが苦肉の策で強化を図る。日本代表と東京五輪代表の指揮を兼務する森保一監督(51)がウェブ上で取材に応じ、自身の去就問題と来夏に延期された東京五輪の強化プランなどについて語った。ただ、新型コロナウイルスの影響で約4か月の中断があったJリーグは超過密日程となるため、クラブ側は選手の代表派遣に消極的だ。金メダルを狙う五輪代表の活動が宙に浮く中で、意外なリモート合宿プランが急浮上している。

 新型コロナウイルスの影響でA代表は来年開始のカタールW杯アジア最終予選を同6月に最大4試合を戦う可能性があるが、同時期は五輪代表にとって本番直前の大事な期間。日程が重複するため、森保監督の兼任は厳しい見通しだ。技術委員会が対応を検討しているが、指揮官は「まだ結論が出ていない。協会で考えていただいているので結論に沿ってやっていきたい」と話した。

 さらに五輪代表は指揮官だけではなく、今後の活動自体も不透明。6月から延期されたトゥーロン国際大会(フランス)が12月開催を目指しているが、今季は超過密日程となるJクラブ側は「簡単に選手は出せない」と代表活動に難色を示す。国内外で選手招集は難しい状況とあって、来夏までの貴重な強化期間が無駄になりかねない。

 そこで森保監督は「東京五輪は北中米(カリブ海)以外、出場国が決まっている。欧州や南米の予選を勝ち抜いてきた強豪などの映像はあるので、戦い方を編集して『これだけ高いレベルの中で戦っていくんだよ』という刺激になることをやっていきたい。すでに準備はしている」と“森保セレクション”の映像を選手に配信する予定だ。

 意外なプランも浮上している。Jリーグの中断期間に横内昭展コーチ(52)をはじめスタッフらが各クラブの担当者と意見交換を行ってきたが、その中でこんな話も出たという。Jクラブ関係者は「それこそ定着してきたオンラインミーティングを活用すればいいのでは。戦術とか、みんなで話をできる場があるだけでも違うはず」。

 オンラインならば移動は不要。時間を合わせれば、エース候補のMF堂安律(22=PSVアイントフォーフェン)やMF久保建英(19=マジョルカ)ら海外組の“招集”も可能となる。普段のミーティングと同じようにチーム方針や戦術を確認でき、選手間のコミュニケーションも図れる。またモニター越しながらも、ともに体を動かせば一体感も生まれるだろう。

 日本だけではなく、各国とも代表活動の実施には頭を悩ませている。それだけにウィズコロナ時代に合わせた新たな強化様式を確立できるか。五輪本番の成績を左右しそうだ。