東西集中開催で見えてきた選手を悩ませる〝盲点〟とは――。今季最長の4連敗で首位から陥落した巨人は、11泊12日の西日本遠征の真っただ中にある。コロナ禍の影響で遠征先での外出も制限され、気軽に気分転換も図れない状況だ。特に連敗中での切り替えは難儀だろうが、偏重日程はどんな影響を与えているのか。現場からは意外な声も上がっている。

 原巨人が今季初の大遠征で苦戦を強いられている。開幕から5カードまでは東京ドームを中心とする首都圏で行われ、10勝4敗1分けで首位を快走。しかし、6日から東京を離れると一転して3戦全敗…。しかも3試合が雨で流れる不運にも見舞われ、なかなかペースをつかめないでいる。さらに、今週も14日から鬼門のマツダスタジアムでの広島戦、17日からのDeNA戦(横浜)も屋外球場で、26日までビジターゲームが続く。

 セ・リーグのかつてない偏った日程はどの球団も〝お互いさま〟だが、現場ではどう受け止められているのか。原辰徳監督(61)は13日の広島移動前に「まあ(遠征が)まとまっていていいかもしれないよ」と前向きに解釈。1週間が経過した制限付きの宿舎生活にも「試合があると、そんなに時間がありそうでないよ。夜(試合が)終わって帰ってきて寝て、そうこうしているうちにグラウンドだもん」と、どこ吹く風だった。

 ちなみに自室ではテレビで野球やサッカーなどのスポーツを見つつ、北野武監督の映画「アウトレイジ」の3部作も〝コンプリート〟したそうで「(劇中の登場人物が)みんな死ぬんだな!」と笑い飛ばしていた。

 ただ、選手たちには集中開催の〝余波〟がないわけではないようだ。その一端を明かしてくれたのが丸佳浩外野手(31)だ。宿舎生活について「そんなにストレスを抱えているわけではない」と前置きした上で「ホーム(東京ドーム)だと、お風呂とかも長く漬かりたいとかあるけど、ホテルだとどうしても思うようには漬かれない。そこは意識している」という。

 たかが風呂、されど風呂。アスリートにとって入浴は疲労回復はもちろん、リラックス効果を見込めるなど、パフォーマンスにも影響してくる重要なツールだ。東京ドームであれば、充実した施設で人目を気にすることなく入浴することが可能となる。しかし、遠征に出れば本拠地ほどの設備が整うはずもなく、限られたスペースでやりくりする必要が出てくる。

 シーズン中に東京ドームを3週間も「空き家」にするのは極めて異例。〝お風呂問題〟だけではないだろうが、自身のルーティンを選手個々がどう工夫していくかも今後の鍵となりそうだ。