【2020ドラフト会議】巨人は4球団競合の抽選で近大・佐藤輝明内野手(21)を逃したが、2度目の入札で最速156キロ右腕・平内龍太投手(22=亜大)との交渉権を獲得した。最終的には2位以下で山崎伊織投手(22=東海大)ら7選手を指名。社会人1人、大学生が4人、高校生は2人となった。

 今年もくじ運に見放され、通算1勝11敗となった原監督は「(残りくじに)福があってほしい…という気持ち一点でございました」としつつ「非常にいいドラフトでした。バランスが良く、100点に近いと思います。投手も右、左と将来が楽しみな人材を指名できた」と満足感を口にした。

 今ドラフトに向け、球団は早くから「外野手のパワーヒッター」を重要な補強ポイントに挙げ、佐藤に最上位の評価をつけた。一方で球団内には「野手より投手を一人でも多く指名する方が優先なのでは?」との声も当初から少なくなかった。他ならぬエース菅野の去就が関わるためだ。

 プロ通算100勝を挙げ、今季も13勝2敗、防御率2・05と大車輪の活躍。球団トップは功労者でもある菅野のポスティングによるメジャー挑戦の道を閉ざさず、移籍が実現すればチーム編成を根幹から揺るがすことになる。

 球団関係者によれば、菅野へのヒアリング自体は行っているものの「結論はまだ出ていない」という。マジック4でリーグ連覇目前だが、ナインは日々の試合に全力を傾けている。現場への配慮もあり、最終結論を求めるのは「早くても優勝を決めた後。もしくは全日程が終わった後になるだろう」と語っていた。

 となれば、なおさら菅野のメジャー行きも想定した補強を行う必要性も出てくる。ドラフトも来季以降を見据えた補強の一つで〝菅野残留〟の確証がない中での佐藤指名には少なからず疑問があったわけだ。

 しかし、結果的に指名した7人中5人が投手。6月に右ヒジのトミー・ジョン手術を受けた2位指名の山崎の来季中の活躍は見込めないものの、戦力確保の点での戦略としては「今年は即戦力の投手が多いから、各球団の指名がバラける」(球団幹部)との読みが的中した格好だ。

 もちろん逃した大魚はデカく、金の卵たちが花開くかは球団の育成次第ながら〝投手陣強化派〟をシャットアウトできる指名となったことは間違いなさそうだ。