【ボクシング】田中恒成とWBO世界フライ級王座V3戦の木村翔に火をつけた“完全アウェーポスター”

 やっぱり敵地!? WBO世界フライ級王者の木村翔(29=青木)が19日、V3戦(24日、名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ)に向けて都内で練習を公開した。相手は世界最速タイの3階級制覇に挑む同級1位の田中恒成(23=畑中)だが、試合の開催地が畑中ジムの地元とあって、早くも「完全アウェー」の雰囲気づくりがされている。これにはさすがの“雑草王者”も苦笑いだ。

「やっぱり、アウェーだ〜」。今回の試合に向けて、名古屋で製作されたポスターを見た木村が苦笑いした。

 その中央にはでかでかと「世界最速3階級制覇に挑む!」と書かれ、ベルトを肩にかけた田中の写真がレイアウトされている。対する王者はベルトもなくTシャツ姿の写真が右上に小さくあるだけ…。まるで海外の無名選手のような扱いだ。

 さらに対戦カードの表記も、なぜか挑戦者の田中が上部に。地元選手が大きく扱われるのは「まあ、名古屋ですから」と話していた木村も、王者の自分の名前が“下座”に置かれるまさかの扱いに「これは普通(王者の)僕が上ですよね」と笑うしかなかった。

 木村は昨年7月に中国の国民的英雄、鄒市明(ゾウ・シミン=37)からベルトを奪い取った一戦に今年7月のV2戦と、過去3度の世界戦のうち2回を中国で戦い、いずれもKO勝ちしている。文字通り「完全アウェー」の修羅場をくぐってきた経験があるため、「名古屋は国内だからアウェーだとは思っていませんよ」と話していた。

 会場の収容人数は約3000人で、木村陣営に割り当てられたチケットは200枚ほど。他に一般販売分があるとはいえ、会場は地元のヒーロー田中への声援が圧倒的に多いはず。それでも木村は中国に比べればはるかにマシ…と気にも留めなかったが、さすがにポスターの扱いには思うところがあったようだ。

 実際、名古屋製作の“挑戦者主役”ポスターは「さすがにジムには張れない」(青木ジム・有吉将之会長)との理由で、スポンサーが400枚作ってくれた別デザインのものが張られている。

 もちろん、こうした“逆境”は自らを「雑草」と呼ぶ王者の反骨心に火をつける。話題づくりの日本人対決ではなく、世界ランク最上位の挑戦者を迎え撃つ指名試合だけに木村は「チャンピオンは僕。チャンピオンが強いところをしっかり見せないと」ときっぱり言い切った。


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