【アジア杯】森保ジャパン快進撃の裏に“造反騒動”

【UAE・シャルジャ21日発】森保ジャパンが“大きな壁”を乗り越えた。サッカーのアジアカップ決勝トーナメント1回戦でサウジアラビアに1―0と勝利し、準々決勝(24日、対ベトナム)進出を決めた。圧倒的に攻め込まれる不利な試合展開ながらも難敵に競り勝ってチームの進化を証明した。2大会ぶり5度目のアジア王座奪還に向けてチームの勢いは増すばかりだが、快進撃の裏には、あの“造反騒動”があった。

 序盤からサウジアラビアが主導権を握り、日本は受けに回る展開。なかなかリズムをつかめない中、前半20分にCKからDF冨安健洋(20=シントトロイデン)のヘッドで奪った1点を何とか守り切ったが、ボール保持率は日本が23・7%と相手に圧倒される厳しい試合内容だった。

 だが、DF長友佑都(32=ガラタサライ)は「(サウジアラビアを)分析して相手はポゼッションをしたがる。僕らとしては、試合前にも(ボールを)握られる分には『問題ない』と話していた。集中していい試合だった」と“狙い通り”の展開と強調した。

 これまで日本はボールを保持する戦い方を優先してきたが「握られてても余裕がある。“握らせている”と。メンタルの余裕がピッチに漂っている」と分析。「その辺は(イタリア1部の強豪でリーグ7連覇中の)ユベントスにも漂っている。最後の部分はしっかり締めて(得点は)カウンターやセットプレー。強いチームは戦い方を変えられる。ボールを持たなくても勝てるのは日本の成長だと思う」と胸を張った。

 森保ジャパンが大きな進化を遂げたわけだが、チームが一枚岩となっている証しでもある。実は結束力が高まるきっかけとなったのが、MF乾貴士(30=ベティス)による森保一監督(50)への“異例”の直談判だ。

 1次リーグ初戦のトルクメニスタン戦後(9日)に出番のなかった乾が指揮官のもとを訪れ、交代枠を残した点など起用法の疑問をぶつけた。下手をすれば周囲に造反とも受け取られかねない大胆な行動だったが、森保監督は真摯に対応。乾と丁寧に意見を交わして双方が納得。さらに指揮官から全選手に向け、この一件の説明もなされた。

 その経緯を知ったイレブンは、積極的に指揮官とコミュニケーションを図るようになったという。DF槙野智章(31=浦和)も「お互いがいい関係を築いているからこそ(意見が)言える。(森保監督は)選手一人ひとりの観察とマネジメントはすごくたけている。密なコミュニケーションを個々で図っている」とチーム内の風通しが良くなったと実感している。

 今大会は、試合終盤のセットプレーを巡り、リスクマネジメントするベンチの指示に反して選手が攻めに出たり、実質的な消化試合となった1次リーグ最終ウズベキスタン戦では、1位突破を巡って最強布陣で臨むかどうかの議論も巻き起こるなど、チーム内に不穏なムードが漂っていたともとられかねない状況になっていた。

 だがそれは、意見を激しくぶつけ合う環境ができ、監督と選手の理解も深まったことの証し。厳しい戦いを乗り越えたことでチームの一体感も高まっており、アジア王座奪還に向け、万全の準備が整ったといえるだろう。


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