青森県佐井村牛滝地区に伝わる奇習「おこもり」が15日夜、同地区の神明宮で行われた。地元の漁師ら男衆約30人が集まり、ご飯やすまし汁をかき込んでは「めしーっ!」「しるっ、しるーっ!」と威勢よくお代わりを催促。腹いっぱいになるまで食べ続け、今年1年の大漁や無病息災を祈願した。

 おこもりは江戸時代から続くとされる伝統行事。例年同様、ご飯、豆腐のすまし汁、たくあん、ゼンマイのからしあえの4品を、地区の女性が数日かけて用意した。

 車座になった男衆がお神酒で身を清めると、午後9時ごろ、当番の合図で一斉にスタート。男衆はご飯や汁を食べては、お代わりを求めて空の器を箸でたたいた。

 給仕役も箸が止まると「めし、めしーっ」とせき立て、次々とご飯や汁をおわんに盛って応戦。神社は深夜までにぎやかな笑い声が絶えなかった。

 参加した漁師坂井聖さん(25)は「勢いと根性で限界まで食べた。おこもりは地区の人が集まる数少ない機会でもあるので、伝統を無くさないように続けていきたい」と話した。

 地区総代の坂井一尚さん(62)は「今年も昨年同様、災害もなく皆健康で大漁であることを願った。今後も若い衆が伝統を受け継いでほしい」と話した。