青森県むつ市とNTTグループ2社は12日、電球を使った高齢者見守りシステムの実証事業を同市で行う協定を結んだ。点灯記録をインターネットで管理し、点灯や無点灯の時間が長くなった場合、家族や行政に通知する仕組み。6月まで実証し、早ければ10月の商用化・サービス開始を目指す。

 2社はNTTコミュニケーションズ(NTTコム、本社東京)とNTTレゾナント(同)。市が協力を依頼した1人暮らしの高齢者宅25世帯のトイレに、個人を識別するためのSIM(シム)カードを内蔵した電球を取り付ける。

 家族はスマートフォンのアプリ、行政は専用のシステムで点灯データを確認する。通知を受ける連続点灯または無点灯の時間は利用者が設定できる。

 実証費用はNTT側が負担する。NTT側によると、SIM内蔵電球は1個1万円程度。サービスを商用化した場合は、初期費用と月額利用料が数百円の価格帯を想定している。実証結果を踏まえ、サービス内容を検討する。

 NTTが自治体の福祉業務でこの電球を活用するのは国内で初めて。他自治体での実証も調整中だが、本県の高齢化率の伸びが全国でも高い水準にあることや、むつ市が以前から見守り事業に取り組んでいることから、実証第1号として同市を選んだ。

 市役所で行われた協定締結式で、NTTコムの高屋洋一郎第三営業本部長、NTTレゾナントの楠木健社長、宮下宗一郎市長が調印。宮下市長は「シンプルな仕組みで、日常(生活)に入って見守りができる可能性がある。むつ市モデルとして、全国にこの取り組みが広がってほしい」と話した。