洋上風力発電で最長30年の操業を事業者に許可する「促進区域」指定に向け、県は14日、国に対し、青森県沖3海域の情報提供を行った。昨年3月にも風況など3海域の基本情報を提出していたが、今回は、国から留意事項として指摘されていた漁業者ら利害関係者との調整を中心に現状を説明した。

 国は今後、各都道府県から受けた情報や第三者委員会の意見などを基に、促進区域の前提となる「有望区域」を選定する。昨年の情報提供では、国は3海域を「一定の準備が進んだ区域」とする一方、留意事項に「利害関係者の特定・調整が必要」を挙げ、陸奥湾はさらに「防衛面への配慮からの制約を受ける」としていた。

 県が情報提供した3海域は、日本海沖北側は小泊、下前、十三の3漁協の共同漁業権内で沖合底引き網の漁業区域を除いたエリア。3漁協はこれまで、それぞれ開いた臨時総会で洋上風力への協力を表明している。

 日本海沖南側は車力、鯵ケ沢、赤石水産の3漁協の共同漁業権内と沖合の一部。同エリアの漁協や沿岸自治体は昨年10月に協議会を設立。有望区域指定へ向け、県に対し、国への積極的な働き掛けを要望している。日本海沖は北側・南側とも、米陸軍のミサイル防衛用早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」から半径6キロの範囲を除いた。

 陸奥湾沖は、野辺地町、横浜町の両漁協の共同漁業権内のうち、ホタテガイ養殖に関わる区画漁業権を除いた海域を設定した。県によると、両漁協は今月6日付で洋上風力促進に関わる知事宛ての要望書を提出した。

 県エネルギー開発振興課の坂本敏昭課長は「国にはありのままの現状を正確に伝えた。今後の選定作業を注視したい」と話した。

 青森県沖では既に、複数の事業者が洋上風力発電の計画を公表している。