新型コロナウイルスの影響により、全国的に入社式の中止・延期が相次ぐ中、青森県内の官公庁や企業、金融機関で辞令交付式や入社式、入行式への対応が分かれている。「一生に一度かもしれない機会」と、例年通り実施する企業もあれば、感染防止のため規模を縮小したり、延期する動きも。一部では、新人研修の規模縮小や延期をするところも出ている。

 県は4月1日に行う辞令交付式の内容を簡略化。例年、三村申吾知事が握手などで新採用者一人一人とコミュニケーションをとりながら辞令を渡すが、今年は複数の代表者に辞令を手渡すのみとなる見込みという。例年立ち会う部局長の参加も今回は見合わせる。

 また、毎年5日間行う新採用者研修も、内容を厳選した上で日程を2日間に短縮するなど、規模を縮小。時期も例年は4月の第2週に実施するが、2週間遅らせる予定だ。県人事課の石坂直人課長は「例年より一人一人の間の距離を取ったり、事前に体温を申告してもらい体調を確認するなど、万全の体制で式を行う」と気を引き締める。

 建築資材総合商社「吉田産業」(八戸市)がグループ会社とともに行う合同入社式は4月1日、参加者の体調を事前に確認した上で予定通り実施する予定。建設資材・燃料販売商社「角弘」(青森市)などカクヒログループ4社も同日、例年通りに入社式を実施する。青森綜合警備保障(同)も同日の予定だが、担当者は「県内で感染者が確認されるなど、状況が変われば変更する可能性がある」と語った。

 今年は新入社員約80人を迎える日本原燃も4月1日、六ケ所村で入社式を行う予定。ただ、会場を例年の事務本館から面積の広い体育館に移した上で、事前の体温測定や、マスク着用、アルコール消毒をした上で窓を開放し、一人一人の距離も空けて実施する。昨年までは1会場で行っていた食事や研修は会場を分散させるという。

 一方、スーパー「ユニバース」(八戸市)は同日実施する予定だった入社式を5月に延期。4月に予定していた新人研修も5月に延期する。後日、新型コロナウイルスの感染状況を見て、入社式と研修について再度日程を検討する。同社の人事担当者は「新入社員の安全のため、密閉された空間を避けるよう考慮した」と説明した。

 金融機関では、青森銀行(青森市)は4月1日に行う予定だった入行式を中止。後日、各配属店の支店長が辞令を交付する。同行人事部の担当者は「入行者が52人。関係者も入れると、それなりの人数になるため、感染防止を優先して中止とした」と語った。4月に予定していた新人研修も延期する。

 みちのく銀行(同)は3月10日に実施予定だった入行式を延期。4月1日に入行式という形を取らず、新人研修の中で辞令を交付する。