青森県と八戸市は23日夜、県内で初めて新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。八戸市の会社経営の70代男性と70代女性で、2人は夫婦。夫はツアーのスペイン旅行から16日に成田空港に帰国し、帰宅後に妻に感染したとみられている。ツアーには感染が確認された男性のほか、青森県からは三八地域の9人が参加していた。県は今後9人の健康観察を行うとともに、濃厚接触者の有無を調べる。

 三村申吾知事と小林眞八戸市長が午後9時すぎから相次いで記者会見した。

 ツアーのスペイン旅行は9〜15日の日程で、青森県の10人と県外4人、添乗員1人の計15人が参加していた。市によると、マドリード、カタルーニャ、バルセロナなどの主な観光地を回った。

 感染者の夫婦は八戸市で2人暮らし。夫は体調を崩していないが、妻は発熱やせきが続いている。2人とも八戸市内の病院に入院している。肺炎の症状はない。

 県によると、夫は16日に成田空港に帰国後、マスクを着用し新幹線で八戸市に帰宅。18日に37.0度の発熱やのどの痛みがあり、19日に市内の医療機関を受診。同日、妻ものどの痛みや倦怠(けんたい)感があり、市内の別の医療機関を受診した。その後、夫は体調が戻ったが、妻は22日にせきや高熱が出たため、2人でさらに別の市内の医療機関を訪れ、23日にPCR検査を受けて陽性と判明した。

 夫婦は当初風邪と思い、市内の3医療機関を直接受診。保健所の帰国者・接触者相談センターには連絡していなかった。夫婦とも外出時はマスクを着用していたという。

 三村申吾知事は会見で「感染拡大防止に全力かつ迅速に対応していく。県民に正しい情報や感染防止対策を分かりやすく周知していくので、冷静な行動をお願いしたい」と述べた。

 小林市長は、八戸市で感染者が出たことに対し「いま世界中に感染がまん延し、国内でも各地で抑え込みに努力している。われわれとしても国、県から指導、支援をいただきながら、広がりを最小限に抑えたい」と決意を語った。

 23日現在、東北で感染者が確認されたのは、宮城、秋田、福島に次いで青森県が4県目。22日時点で、感染者が発生していないのは青森県と岩手、山形、富山、鳥取、島根、鹿児島の7県となっていた。