23日夜、青森県で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受け、県と八戸市の担当部局は緊迫感の中、対応に追われた。三村申吾知事は「正しい情報や感染防止対策を分かりやすく周知し、不安解消に努める」と、県民に冷静な行動を呼び掛けた。小林眞八戸市長は、感染者とツアー同行者の行動履歴追跡調査に全力を挙げ、感染拡大防止に取り組む姿勢を強調した。

 感染者の確認を巡っては、23日午後6時ごろから、県庁内の担当部局が慌ただしくなった。県は国とのやりとりなどを経て、同6時半ごろに八戸市の夫婦の陽性を確認。同7時すぎに知事、副知事に状況を説明した。同9時からの記者会見で詳細を発表。同9時半から危機対策本部会議を開催した。

 記者会見で三村知事は感染拡大防止に向け、八戸市や市保健所を支援していく姿勢を強調。県民に対しては、手洗いや、せきエチケットの徹底を心掛けるよう繰り返し、「風邪のような症状がある場合は会社を休むなど、拡散防止をお願いしたい。高齢者、基礎疾患のある人は人混みを避けてほしい」と求めた。

 新学期に再開する意向の県立学校に関しては、学校関係者や学校で感染が確認されるなどした場合、学校を2週間休ませる対応を取る方針を示した。

 3月末までを予定している不特定多数が集まる県主催行事の自粛に関し、有賀玲子健康福祉部長は「広がりなど、詳細な調査を行った上で判断する」と述べ、延長するかどうか慎重に判断する方針を示した。

 八戸市が感染を確認してから約2時間半後の23日午後9時半に急きょ会見した小林市長は、感染した男性が新幹線下車後に八戸駅から自宅までタクシーを利用したほか、夫婦でコンビニ、スーパーを利用していたことを明らかにした。

 乗車したタクシーや新幹線車両の特定、濃厚接触者がどれだけいたかについては「まだ把握していない」「これから特定する」と繰り返し、対応が追いついていないことをうかがわせた。

 小林市長は「まずは保健所が全力を挙げて全ての方の行動を追跡調査し、一つ一つつぶしていく作業が一番だと思っている」と力を込めた。