青森県八戸市で新型コロナウイルス感染者が新たに4人確認されたことを受け、県と市は25日、濃厚接触者として同市在住の家族3人のPCR検査を行っていることを明らかにした。結果は26日にも判明する見込み。県は4人の行動歴について、スペイン旅行からの帰路に利用した東北新幹線などを公表したが、「いずれも人が密集したところに出入りしていないため、現時点ではクラスター(感染者集団)発生の可能性は低い」との見解を示した。

 県と市によると、4人のうち、自営業の60代夫婦は市内で小売店を経営。70代無職女性2人のうち1人は姉と同居し、もう1人は1人暮らし。いずれも肺炎の症状はなく、16日の帰宅後、市外には出ていないという。濃厚接触者は60代夫婦と同居する母、小売店で接客を担当する妹、70代女性の姉の3人で、検査中。

 23日に県内初感染が確認された70代経営者男性を含め、スペイン旅行での感染者5人は16日に成田空港へ帰国後、新幹線で八戸市まで移動。午後0時20分東京発新函館北斗行き(午後3時4分八戸着)に4人、同2時20分発新青森行き(同5時4分八戸着)に1人が乗車した。八戸駅から自宅までは自家用車やタクシー、午後3〜5時台の路線バスを利用していた。市はタクシーや路線バスの特定を急いでいる。

 帰国後の行動歴については、60代夫婦は小売店にいる日もあったが、接客はしていない。市は、頻繁に買い物客が出入りする業態ではないため、店舗は非公表とした。店は24日から営業を自粛。夫は17日に検診のため市内の医療機関を訪れている。このほか、姉と同居の70代女性は市立図書館や墓参りに出掛けた以外は外出せず、1人暮らしの70代女性は自宅にいたという。

 4人は帰国後いずれもマスクを着用しており、県はスペイン旅行の感染者から帰路で二次感染が広がる可能性はそう高くないとみている。感染者が訪れていた市内四つの医療機関についても、居合わせた人を把握し、連絡を取って症状がないことを確認している。

 青森県の感染者はスペイン旅行の5人と、帰宅した夫から感染したとみられる妻の計6人。旅行にはほかに青森県から5人が同行したが、八戸市の4人と階上町の1人は陰性だった。帰国後2週間は自宅待機の上、健康観察を続ける。