新型コロナウイルス感染者6人が確認された青森県八戸市。25日までに、感染者の行動が少しずつ明らかになり、一部の事業者や公共施設は消毒などの対応に追われた。市内では感染予防に向けた動きが広がる一方、既に対策を講じている事業者からは「後は何をやればいいのか…」と戸惑いの声も漏れた。

 市によると、2人の感染者は旅行後、路線バスを利用して帰宅した。市内で南部バスを運行する岩手県北自動車(盛岡市)南部支社によると24日、八戸、五戸、三戸の3営業所にある路線バスと高速バス計124台を消毒した。今後も消毒の回数を増やすといい、担当者は「乗務員の健康も心配。感染が確認されれば運行が維持できなくなる」と不安そうな表情を浮かべた。

 市営バスを運行する市交通部は25日、全車両の消毒と換気を実施した。小橋和志次長は「先が見えず不安。移動を自家用車に切り替える人も出ると思うが、仕方がない」と話した。

 感染者1人が訪れていた市立図書館は、25、26日に予定していた移動図書館の巡回を中止。市保健所と相談の上、閲覧席の利用禁止といった感染防止策を26日から始める。

 多くの買い物客が訪れるスーパー。ユニバース(本部八戸市)は、これまで全従業員の健康チェックやマスク着用、手指の消毒などを徹底してきたが、24日から全店舗で、感染予防策を周知するチラシを買い物かごに入れている。

 同市でもコンビニエンスストアを展開する都内の会社は、全国一律の対応として、スタッフのマスク着用推奨、体調管理などを各店に呼び掛けている。

 市内のタクシー会社は、感染者が確認される前から対策に着手してきた。「八戸タクシー」も、乗務員の体調管理や車内の除菌を徹底してきたといい、消毒液を各車に搭載し、乗客が降りた後にスプレーしている。

 市タクシー協会長も務める三浦浩代表取締役は「各社が危機感を持って対応している。二次感染が一番怖い。除菌を徹底し、利用者には安全に乗ってもらいたい」と強調した。

 一方、別のタクシー会社社長は追加の対策について「できることは手を尽くしている。ほかに方法があれば、逆に教えてほしい」と困惑気味に語った。