青森県弘前市東部、豊田地区にある桜の木は100年近い年月、豊田小学校の校門脇で子どもたちの成長を見守ってきた。地域にとってシンボルともいえる「大桜」だが、ここ数年、目に見えて樹勢が衰えてきた。「自分が卒業してもずっと元気でいてほしい」。地域の人たちの呼びかけもあり、同小の子どもたちは24日、専門家の指導を受け思いを込めて手入れを行った。

 桜は1927(昭和2)年、同校が現在の運動場を作った記念で植えられた。それまで同校の敷地内には、さらに古くからある大杉がシンボル的な存在として親しまれていたが、樹齢300年以上となって傷みが目立ち、校舎建て替え等に伴って68(同43)年に伐採された。

 以降、地域のシンボルを引き継いだ桜の木だが、これまでほとんど手入れらしい手入れを受けてこなかった。「木がずいぶん弱っている。守る努力をするべきではないか」。同小が桜を見直すきっかけとなったのは、同地区の奈良岡義則外崎町会長らの呼びかけだった。

 5月、児童らは「つなごうよ 豊田のシンボル 未来へと」というスローガンを作り、全校で桜が元気になるように、根の周りの土を掘り起こして柔らかくしたり、水や肥料を与えたりしてきた。

 24日は弘前市みどりの協会から樹木医を招き、6年生(57人)が桜を元気にする方法を学んだうえで、土おこしや肥料やりなどの作業をした。

 佐々木柊華さんは「硬い部分を掘り起こして、肥料を混ぜるのが楽しかった。桜にこんなに歴史があるなんて、今年初めて聞いた」と話した。同小は今後、全校での桜の手入れを継続していく予定。