弘南鉄道は26日、青森県平川市の津軽みらい農協会館で株主総会を開き、2019年度の経常損益は6586万円の赤字と報告した。少子化の影響や19年4月の大鰐線脱線事故を受けての工事費支出などが主な要因。赤字は9年連続。固定資産の売却など3773万円の特別利益があり、当期純損益は3662万円の赤字となった。

 同社によると、19年度の列車利用者は弘南線が前年度比2.8%減の125万2267人、大鰐線が同8.4%減の39万9208人にとどまった。両線ともに通学する子どもの減少のほか、大鰐線脱線事故で3日間、同線の全区間で運休となり利用客が減少。安全対策のため、枕木交換工事や踏切遮断機の更新工事などで経費が増大した。

 同年10月から、弘南、大鰐両線で計18本減便したことも利用者数減少につながった。一方、減便により電気代が節減された。

 今後、沿線5市町村(弘前市、黒石市、平川市、大鰐町、田舎館村)が、同社の赤字を穴埋めするための補助金を支出するほか、安全対策費用の一部なども負担する。

 船越弘造社長は総会で「沿線自治体が当社に対する支援を決定していただき、大変ありがたい。今後も安全対策の構築と旅客サービスの向上を図り、経費節減などに努力する」と述べた。