全国の小中学生が1人1台のパソコン(PC)・タブレット端末を使えるようにする文部科学省の「GIGAスクール構想」に基づき、青森県内40市町村教育委員会のうち少なくとも33教委が本年度内に配備を終える計画であることが29日、東奥日報社が行ったアンケートで分かった。当初2023年度での構想達成を目指していた同省が、新型コロナウイルス対策として整備加速を打ち出したことに多くの市町村が呼応し、配備計画を前倒しした。

 アンケートは今月中旬、県内各教委に配布し、同日までに全教委から回答を得た。1人1台の配備完了目標は、今年8月とする西目屋村が最も早く、鶴田、八戸、平川、中泊、野辺地、三戸の6市町が10〜12月とした。最も多いのは21年3月で24市町村だった。

 19年度までに導入した端末を一部活用する市町村もあるが、多くの市町村が一括で新規購入する。アンケートを基にした東奥日報集計では、本年度中に配備完了を目指す33教委が新規購入する端末は約5万4千台に上る。ただ、全国各地でも同様の動きとなることから、目標時期までに入手できるか不透明−と懸念を示す教委もあった。

 八戸市は、小学1年〜中学3年への約1万7千台の配備を前倒しした。今後端末の需要が高まることを見据え、「入手できないということがないよう整備を急いだ。休校中のオンライン授業も想定し、まず学校で十分活用できる状況をつくっていきたい」(担当者)という。

 21年3月配備完了を目標とする弘前市も、全学年分の端末1万台余りを21〜23年度に3年間かけて配備する計画だった。担当者は取材に、できるだけ本年度内に整備するという国の構想を踏まえた−と説明した。

 これまで端末を90台以上配備してきた鶴田町は、全学年分841台を10月までに新規購入する予定。担当者は、新型コロナ感染の第2波を警戒し、「再び一斉休校になった時に、オンライン授業をできる態勢を早期に整えておく必要がある」と強調した。

 青森県の教育用端末の整備は、19年3月時点の文科省調査で4.6人に1台と、なかなか普及が進まない状況だった。構想加速のために国の予算措置が一層充実した今回のタイミングを捉え、「今がチャンス」と話す教委担当者もいた。

▼GIGAスクール構想 全国の国公私立の小中学校に、児童生徒1人1台のパソコンや高速通信環境を整備する文部科学省の計画。端末1台当たり4万5千円を補助するなどの財政支援がある。2019年度補正予算では2318億円を計上し、小5、小6、中1への整備を促した。20年度2次補正ではさらに2292億円を計上。感染症などにより学校が臨時休校となった場合でも、全ての子どもの学びを保障できる環境を早急に整備することを目的に、補助対象に小1〜4、中2、中3も追加した。端末は、通常の授業時は調べ物や小学校で必修となったプログラミング教育など、さまざまな場面での活用を想定している。