海上保安庁は30日、津波が青森県沿岸にどのように押し寄せるかを図やアニメーションなどで示した「津波防災情報図」を作り、ホームページで公開した。船が避難する際のマニュアルの作成や港湾の防災対策への活用が期待される。ほかにも、例えば三陸沖北部地震により、約30分で津波が八戸港に到達することなどが具体的に読み取れるため、担当者は「防災教育にも役立ててほしい」と話している。

 海保は2007年から、海域別に発生する津波の特徴を示す情報図の作成を進めている。30日に青森県関係で新たに公開したのは青森県沿岸東部、津軽海峡、陸奥湾、むつ小川原港。07年に作成された八戸港は、東日本大震災による水深の変化などを加味し更新した。

 情報図は東日本大震災、三陸沖北部地震、明治三陸地震、宮城県沖地震など過去に実際に起きた地震を基にシミュレーション。(1)押し寄せる津波の速さや水位の上昇の度合いを示す「進入図」(2)引き潮の速さや水位の低下の度合いを示す「引潮図」(3)シミュレーション結果を動画で表した「アニメーション」で構成される。港湾は、これらに水位や波の流れの方向・速さの変化をグラフで示した「経時変化図」も付く。

 第2管区海上保安本部海洋情報部の牛島学監理課長は「これまで八戸港の情報図はあったが、青森県沿岸の広い範囲のシミュレーションはなかった。分かりやすいアニメーションも作ったので、防災教育にも役立ててほしい」としている。

 青森県の日本海側の情報図は、津波を引き起こす断層のモデルが国の中央防災会議で示されていないため、現時点で作成の予定がないという。