成長期の子どもたちにおいしい食事を提供しようと、幸区柳町の自治会長を務める安藤敏之さん(68)が、こども食堂(幸区柳町11)を始めた。5月7日の初日には約20人の子どもたちが訪れ、手作りのカレーと豚汁を味わった。

安藤さんは10年ほど前に、地域の夏祭りを手伝ったことがきっかけで自治会の活動に熱心になった。「人との触れ合いが楽しかった」と、還暦を迎えると子ども会にも積極的に。そんな時に子どもの貧困のニュースを見聞きすると、柳町にも困っている子どもがいるかもしれないと考えるようになった。「戦時中じゃあるまいし子どもが食べられないのはおかしい。何か力になれないか」とこども食堂を開設した。

食材は、千葉に住む友人が、じゃがいもと人参、たまねぎを、肉は知り合いの精肉店が寄付。米は政府備蓄米の提供を受けている。メニューは当面、カレーと肉じゃが、シチュー。それに、豚汁やみそ汁を付ける。安藤さんの手作りだが、アレルギーの子どももいるだろうとグルテンフリーの食事を考えている。「保存料も入っていない安全なごはんを腹いっぱい食べてほしい」

営業時間は午後3時30分から6時30分。小学生は無料。同伴の大人は300円。1日約30食を用意する。