新型コロナウイルスの影響によりリモートワークの導入が推奨されているが、会議や打ち合わせなどがあって、結局、出社しないと仕事ができない……というジレンマを抱えるビジネスパーソンも少なくないのでは。

だが、会議や対面でのホウレンソウの多くは減らすことができるものばかりだと指摘するのが、『やめるだけで成果が上がる 仕事のムダとり図鑑』著者であり多数の企業再生や組織変革を行ってきた岡田充弘氏だ。リモートワーク化を妨げる企業の“ムダ”とその対策について聞いた。

定例会議、部門別会議、役職別会議…

コロナウイルスの拡大という有事においても、「うちは会議が多いし、リモートワーク化はムリだよ」という企業も多いかもしれません。しかし、はたして本当にそうでしょうか? 今一度よく考えていただきたいと思います。

日本のビジネスパーソンは、じつに多くの時間を会議に費やしています。その種類も、情報共有を目的としたものから、議論を目的としたものまで、さまざまです。

とくに大企業では、定例会議や部門別会議、役職別会議など、数多くの会議を頻繁に開いていますが、私からすればいずれも減らせるものばかり。なかでも、数時間ぶっ通しでやるような会議は、参加者の集中力が続くわけもなく、途中で内職している人も見かけるくらいです。

私はこれまで数多くの会社を見てきましたが、生産性の高い会議を行っている会社はそう多くありません。最初から結論が決まっている、たんに数字の読み合わせだけで何が決まったのかよくわからない、といった会議が大半を占めていました。

とくにひどかったのが、過去に勤めていた日系大企業の朝礼会議でした。ほかのチームがさっさと終わらせて営業に出て行くなか、うちのチームの会議だけが異様に長く、毎朝30分近く課長の独演会が開かれていました。

定例会議でも、数字の読み合わせばかりで分析結果の共有はなく、そのうえ大型顧客を持つ担当営業への確認事項に話が偏っていたので、取り残された人はただただ襲ってくる眠気と戦いながら会議が終わるのを待つしかありませんでした。

このような“昔ながら”の会議は、今すぐにでもやめるべきです。

私は、企業活動のなかで会議ほど高コストなものはないと思っています。というのも参加者の年収を時給換算して、会議時間と人数を掛け合わせると、驚くような金額になるからです。

たとえば、年収500万円の社員から1000万円までの社員6人が集まって会議をした場合、1カ月20日・1日8時間勤務としてざっと計算をすると、1時間当たり2万3438円のコストがかかることになります。

また、人件費からではなく、チームの目標売上から逆算して時給換算すると、さらに驚くような金額になります。備品コストやその他の経費など、会議と比べれば微々たるものです。あらゆるコストのなかで、人件費が最も高いという現実にそろそろ気づかなくてはなりません。