この連載では、社業を極める「オタク」たちに焦点を当てている。そこに“好き”を仕事にするためのヒントがあると思うからだ。

今回インタビューしたのは明星食品マーケティング部の勝山紗希さん。入社4年目だ。直近では、チャルメラとエヴァンゲリオンのコラボカップ麺を担当した。彼女はアニメ好きである。だが、ただ見るだけの“好き”ではない。毎週のように友人と旅行やアニメ関連のイベントに出かけるという。いわば“アクティブなアニメ好き”である。そんな彼女が生み出したコラボ商品とは、どのようなものだったのか。

「にんにくラーメン、チャーシュー抜き」

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開に先駆け、2020年5月18日、明星食品はチャルメラとのコラボカップ麺を発売した。残念ながら映画の公開は延期されてしまったが、反響は上々だったという。担当した経緯や、商品へのこだわり、そしてアニメへのアンテナの張り方について聞いた。

――5月発売ということで、そろそろ落ち着いてきたころでしょうか。

そうですね。店頭には、もう残っていないと思います。一段落したところです。

――エヴァンゲリオンの担当は、自分で希望したんですか?

積極的に手を上げたわけではないですが、“好きだから”という理由で担当させてもらえたと考えています。エヴァンゲリオンについての社内アンケートがあり、私はアニメもすべて見ていましたし、いちばん好きなのが私だったようです。

弊社では昨年、漫画『ワンピース』とのコラボ商品を発売しました。そのときは、上司を補佐する形で関わりました。その経験もあっての登用だったと思います。

――マーケティング部というと、具体的には、どういった仕事をするのでしょうか?

マーケティング部は、新商品の発案から発売まで、商品化に関わるすべての業務を行います。開発や生産などは社内に専門部署があるので、そこに依頼をしたり、スケジュール管理をしたりなど、とりまとめ役をします。エヴァンゲリオンに関していえば、取引先とのやり取りはすべて自分が担当しました。商品のアイデアも、基本的に私が出しています。

――エヴァンゲリオンとのコラボでは、通常とは違う業務はありましたか?

通常ですと、キャラクターものはパッケージ買いをする人が多いので、デザインに重きを置きます。ところが、今回のエヴァンゲリオンの場合は、作中に“味の要素”があったので、味づくりもしました。開発部に要望して商品開発をして、もちろん試食もしました。