保育園大手JPHDでも経営陣と創業者が対立か 創業者等が株主提案に賛同、背景に何が?

保育園大手JPHDでも経営陣と創業者が対立か 創業者等が株主提案に賛同、背景に何が?

今、保育園など子育て支援施設を運営する、JPホールディングスで経営陣と大株主の間の溝が深まっている。

8月上旬の決算説明会、JPホールディングスの荻田和宏社長は記者の質問に「大株主とコミュニケーションがとれなかったから反対した」と淡々と述べた。

株主提案は僅差で否決されたが…

今年6月29日に開れたJPホールディングスの定時株主総会。会社が上程した議案のほか、株主提案として、①取締役の任期を2年から1年に短縮すと、②顧問弁護士を監査役にするようにとの提案があった。

その後、提出された臨時報告書によれば、①任期の短縮は決議要件の3分の2に届かない賛成62%で、②監査役の人事案は同2分の1に届かない賛成47.4%にとどまり、僅差でそれぞれ否決された。

JPホールディングスは1992年、大和証券出身の山口洋氏が創業。元々はパチンコ店などで客にコーヒーなどを給仕するワゴンサービスで急成長した会社だ。

当時、給仕する女性社員が託児所を必要としていたことや、パチンコに興じる客が子どもを車中に置き去りにして死亡させる事件が起こったことから、保育の需要に注目。社員とパチンコ客のための託児施設を作った。

2000年以降、保育所の設置主体制限が撤廃され、株式会社による認可保育所の設置が認められると、同社は認可保育園を中心に全国で規模を拡大。2007年以降は増収増益を続けてきた。今では全国で保育園182園を展開する、最大手に成長した(2017年6月末時点)。

2015年2月に創業者の山口氏が退任、当時の発表資料によれば「体調不良による入院のための辞任」だったという。そのため、同じ大和証券出身で管理部長だった荻田和宏氏が常務から社長に昇格し、現在に至る。

2007年以降順調に拡大してきたが、業績はここにきて曲がり角を迎えている。前2017年3月期は新規事業の展開に伴う費用や保育士の賃上げなどにより、営業利益は前期を3割も下回る大幅減益に。さらに保育士不足により稼働率が下がった保育園の減損処理を行ったほか、1株当たりの配当も5円から2.5円に減らしている。

業績が軟調なこと以上に、現経営陣と大株主の間には、保育事業の先行きに関する考え方の違いがあるようだ。

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