京急が引き下げ、「加算運賃」が抱える問題点 条件満たしても「値下げ」されない例があった

京急が引き下げ、「加算運賃」が抱える問題点 条件満たしても「値下げ」されない例があった

JR東日本の深澤祐二社長が2月15日に都内で開いた講演会で、同社が計画している東京都心部と羽田空港を結ぶ新路線「羽田空港アクセス線」について、「環境影響評価(アセスメント)の手続きに向けた準備を進める」と発表した。空港アクセスの大競争時代を見据えて、京急は早めに対応したということであろうか。

金額については、一挙に120円値下げの衝撃は大きいだろう。京王電鉄が昨年3月から相模原線の加算運賃の値下げを実施した。相模原線の加算運賃は距離に応じて10〜80円だが、20円の値下げ(10円の区間は10円)となり、小幅だった。170円のうち、50円は残すとは言え、120円の値下げは大きい。京急は加算運賃の影響額を25億円と試算している。2019年度は半年分に相当する12.5億円の減収となる可能性がある。

東京モノレールはどうなるか?

空港アクセスとして競合する東京モノレールへの影響は甚大だ。現在、浜松町から490円(大人普通運賃)だ。品川から410円だった京急が290円となる。この金額差でのJR主要駅からの普通運賃は以下のとおりだ。

金額だけではなく、スピード、運行頻度も利用には影響するが、多くの旅客が京急に流れることが予想される。現在、東京モノレールはJR東日本グループに属しているので、浜松町駅の乗換アクセス向上や休日等に羽田空港から山手線内各駅まで500円で利用できる「モノレール&山手線内割引きっぷ」(空港行きは不可)などを発売しているが、さらなる対応が必要だろう。

他社の加算運賃設定区間はどうなのか。22路線のうち、回収率が高い路線を見てみよう。

JR北海道・千歳線(南千歳―新千歳空港2.6km)  81.5%(2016年度まで)
京王・相模原線(京王多摩川―橋本 21.4km) 93.5%(2017年度まで)
京成本線(京成成田―成田空港 8.1km)    74.0%(2017年度まで)

京王・相模原線は小幅値下げを実施しているが、全額廃止の時期も近いであろう。JR北海道・千歳線も廃止か値下げを判断する時期にきているが、JR北海道は経営危機が叫ばれる状態にあり、それがどのように影響するか注目される。しかし、加算運賃の趣旨から100%を超えて加算運賃を維持することは許されないであろう。


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