・「東京五輪の開幕」=2020年7月24日から → 2021年7月23日から(予定)
・「サッカー J1の開幕」=2020年2月21日から → 2020年6月以降(検討中)

「新型コロナウイルス感染拡大防止」の影響で、各種スポーツイベントも規模の大小にかかわらず、次々に延期や中止となった。ほとんどの競技で再開のメドが立っていない。

冒頭では、夏季オリンピック東京大会、サッカーのJ1(Jリーグ1部)の現状(本稿執筆時)を掲げたが、予定通りに開催されるか不透明だ。実際にプレーする選手の気苦労は多いが、イベントを運営する関係者も状況を見守りながら、それぞれの活動に取り組んでいる。

その中で今回は、「競技場の芝生管理」の事例を紹介したい。芝は伸びるため、放っておくわけにはいかない。リモートワークではできない仕事なので、3密ならぬ「3現主義」(現場・現物・現実)での対応だ。

いま、どうしているのか。「スポーツターフ」(競技場の芝)管理の第一人者・池田省治さん(味の素スタジアム・ヘッドグラウンドキーパー。オフィスショウ社長)に聞いた。

現在は入場できない、味の素スタジアム(写真:筆者提供)

「利用目的」と「時期」を見据えて対応する

東京都調布市にある「味の素スタジアム」(味スタ。国際大会のときは「東京スタジアム」)のピッチでは、今も乗用芝刈り機による作業が定期的に行われている。

「やっている内容は大きく変わります。フィールドの管理は、『使う人の目的』『管理に割ける予算』『競技スケジュール』『天候の状態』が欠かせません。でも今回は、少なくともGW(ゴールデンウイーク)明けまで使われないので、作業も落ち着いてできます」(池田さん)

芝に負担をかけないよう、より減農薬の生育も試している。こう説明しながら話を続ける。

「通常の試合や競技では、利用する選手が最高のパフォーマンスを発揮できるように整えます。例えばサッカーの場合、試合前日まで雨が降り続いたけど、試合当日に晴れ間がのぞいたとします。その間に、できる作業がある。芝の刈り高(長さ)が選手のプレーに影響するので、天候をにらみつつ、できるだけ直前に芝を刈る。ライン引きもそうです。一瞬でも雨がやめば、直前にもう一度ラインを引いて、試合開始を迎えることもあります」