新型コロナウイルスの感染拡大で、国内の新車販売が大きな打撃を被っている。5月1日に発表された4月の新車販売(登録車+軽自動車、商用車含む)は、27万台と前年同月比で28.6%減少した。外出自粛などの影響が本格的に出始め、3月の販売実績(同9.3%減)よりも落ち込み幅が大きく拡大した。

内訳は登録車が17.2万台で25.5%減。軽自動車は一部メーカーで東南アジアからの部品調達などに支障が出て出荷が滞った影響もあり、33.5%減の9.8万台と、登録車よりも減少幅が大きかった。国内新車販売の前年割れは7カ月連続で、昨秋の消費増税で需要が低迷していたところに、コロナが追い打ちをかけた格好だ。

4月の国内登録車台数としては、月ごとの統計を取り始めた1968年以降で東日本大震災直後の2011年、リーマンショック直後の2009年に次いで少ない。軽自動車も4月としては2011年以来の低い水準だ。メーカー別で見ると、三菱自動車(57.2%減)、SUBARU(47.5%減)、スズキ(45.2%減)の落ち込みが特に大きかった。

青息吐息の日産販売店

4月7日に政府は東京都など7都府県を対象とした緊急事態宣言を発表し、同月16日には全都道府県に拡大した。車の修理やメンテナンスを行う自動車販売店は、「社会生活を維持する上で必要な施設」として休業要請の対象外。ただし、店舗を開けて営業をしても、新型コロナ騒動下で車を買いに訪れる客はまばらだ。

日産自動車は4月の新車販売が前年同月比で39.2%落ち込んだ。「お客さんの来店が大幅に減っているだけじゃなく、積極的なセールスは控えるよう(販売会社の)本部から指示されている。こんな状況下で無理して営業をかけると、逆に反感を買うことにもなりかねないですから」。首都圏のある日産ディーラーの店長はそう打ち明ける。

目玉となる新型車種の投入がなかった日産は、4月の新車販売が前年同月よりも4割近く減少した(編集部撮影)※写真と本文に直接の関係はありません

日産は前回のフルモデルチェンジから長い年数を経た車種が多いうえ、カルロス・ゴーン元会長が逮捕された事件でブランドイメージが悪化。国内販売はここ2〜3年、低迷が続いてきた。そこに新型コロナの影響も重なり、販売店はまさに青息吐息だ。前出の店長は「外出自粛が解けても、果たして今の日産の商品力でどこまで販売が戻るか。われわれの自助努力だけでは限界がある」と声を落とす。