経済の停滞を背景に4月に一時マイナス価格をつけた原油先物市場。足元ではアメリカで経済活動再開の動きが広がるとの期待から、原油価格も持ち直してきたようにみえる。

そんな中、4月30日に東京市場で一時ストップ高となった原油関連の金融商品があった。目端の利く個人投資家などが資金を投じたようだ。

1月につけた高値の10分の1に

その商品は、野村グループが発行し、東京証券取引所に上場されている「NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN」(原油ダブル・ブルETN)。商品名にあるETN(Exchange Traded Note=上場投資証券)は「指標連動証券」とも呼ばれ、株価指数や商品相場など特定の指標に価格が連動する。債券としての性質を持ちつつも、株式のように取引所で売買できるのが特徴だ。

原油ダブル・ブルETNの価格は、東京商品取引所が算出する「日経・東商取原油レバレッジ指数」の騰落率に連動する。レバレッジとあるとおり、この指数は、ドバイ原油価格や現物・先物の市場規模などを基に算出する「日経・東商取原油指数」の日々の騰落率の2倍となるように設計されている。値動きが激しくリスクが高い分、うまくいけば短期間で投資リターンを狙うことができる。

原油価格の歴史的な下落に伴い、原油ダブル・ブルETNの価格も大きく下落した。直近最安値は4月28日の134円。1月8日につけた年初来高値1746円の10分の1以下、また、2013年12月につけた上場来高値1万4460円の実に100分の1という水準だ。

この価格を底値とみて買いを入れる投資家もいる反面、高値で買っていた投資家からすると気が気でないはずだ。購入時の価格に戻るかどうかもそうだが、この商品が突然上場廃止となるリスクもあるからだ。