日経平均株価が2万円台を回復したと思ったら、直近はあっという間に2万3000円も伺う勢いだ。

ひとことで言えば、主な背景にはアメリカ株が息を吹き返していることが挙げられる。FED(米連銀)の無制限資産購入とアメリカ政府の巨額財政出動の併せ技が奏功し、NYダウ平均株価は2万5000ドル台へと戻した。またGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)を筆頭に、NASDAQ総合株価指数は史上最高値更新が視野に入っている。

アメリカ経済は、失業率が歴史的水準に跳ね上がるなど苦境に直面している。だが経済活動再開の機運が高まり厳格な外出制限が解除されつつあることから人々の移動が復活し、それが投資家の自信の裏付けとなっている。

GoogleやAppleが公表しているモビリティレポートによれば自動車による移動が増加傾向にあり、小売店や娯楽施設への外出でさえも復調気配にある。このように、目下のアメリカ株は「政策サポート」と「経済活動再開の期待」という2つのエンジンによって上昇し、それに追随する形で日経平均も上昇傾向にある。今回はその持続性を点検していく。

株価が下落しても、米当局が何とかしてくれる?

アメリカ株反発の主な背景として重要なのは政策対応だ。米政府は3月にGDP比10%に相当する2兆ドル規模の財政刺激策をわずか1週間程度でまとめ上げた。それを横目にFEDは無制限の資産購入を開始し、同時に社債の買い入れや中小企業に対する直接融資を決定するなど前例のない大胆な政策を矢継ぎ早に打ち出した。米政府とFEDは経済崩壊を阻止すべく政策を総動員した。

人々の行き過ぎたリスクテイクの結果として生じたリーマンショックは人々の利害の不一致などで経済対策の導入に時間を要した。その間に傷が悪化してしまった面がある。一方、今回の危機では大規模な救済に対する異論が少なく、大胆かつ迅速な政策対応が実現した。そうした政策スタンスもあり、アメリカの株式市場では「政策当局が民間部門を見捨てるはずがない」「株価が下がれば政策が何とかする」といった期待や甘えのような空気すら感じられる。