コロナの影響は、化粧品業界にも大きな打撃を与えています。2020年4月の全国百貨店の化粧品の売上高は臨時休業の影響を大きく受けた結果、81.3%減でした(全国百貨店売上高概況)。

化粧品類はもともとインバウンドの需要が大きい分野とはいえ、口紅などメイキャップ類をあまり使用しない「マスクありきのメイク」が主流となってきていることも要因の1つと言えそうです。

特に働く女性たちは移動時のみならず、取引先との打ち合わせ中ですらマスクの着用が欠かせません。それによって、マスクが肌に擦れたり、中で蒸れたりすることによる「メイク崩れ」に悩む方が急増しているのはもちろん、肌荒れに悩む女性が急増しています。

資生堂のWeb調査(2020年6月9日〜11日実施)によると、マスクの着用によって、「肌がかゆくなるようになった」(43%)、「肌荒れするようになった」(38%)、「ニキビができやすくなった」(34%)といった肌トラブルが増加しています。

その他にも、マスク内の湿気で前髪が崩れる、メガネが曇るなど別の問題が生じている女性もいます。

従来のメイク方法やアイテムの変更だけではなく、ヘアスタイルなど身だしなみトータルで変化する必要に迫られています。マスクをしているからと言って、女性たちは決してメイクが楽になるとは言い難い状況です。

マスクを外さなければならないシーンも

さらに大きな問題は、マスクを外さなければならない時。マスクで顔が隠れているとはいえ、仕事や生活においても人前でマスクを外さなくてはならないシーンは必ず出てきます。

37歳女性のKさんは、商談相手が「ここなら大丈夫」とマスクを外してしまい、こちらも外さなければならない空気に……。急にマスクを外すのに抵抗があったものの、相手に合わせてマスクを外して打ち合わせに臨みました。

その後、お手洗いで鏡に向かって、自分の姿にビックリ!鼻のあたまのファンデーションは削げ落ち、蒸れによってほうれい線にふやけたファンデーションの塊ができていたそうです。

Kさんは相手から見た自分の姿を想像すると、恥ずかしさでいっぱいに。商談という重要なシーンにおいて、もし自分がその商談相手だった場合、パッと見て気になるほど相手のメイクが崩れていたら、商談に集中できないのでは。相手の気持ちや、予想外にメイクが崩れている自分の姿にショックを受けたそうです。

予期せぬタイミングでマスクを外すことへの抵抗感や、相手に崩れたメイクを見られてしまうことへの不安など、本来は感じる必要のないネガティブな感情を抱えての仕事で、女性たちは非常にストレスを抱えています。