中国政府は2021年から「海外ごみ」の国内への持ち込みを全面的に拒絶する。6月30日、中国生態環境省の劉友賓報道官は定例の記者会見で、廃プラスチックなどの固形廃棄物の全面的な輸入禁止措置を来年から開始し、同省が関係手続きの受け付けを打ち切ると発表した。

海外で発生したごみの輸入禁止は、改正された「固形廃棄物環境汚染防止法」が9月1日に施行されるのに伴う措置だ。同法は固形廃棄物の違法輸入であることが疑われる貨物の検査、違法に持ち込まれた海外ごみの送り返し、荷主の処罰などの手順を規定し、罰則・罰金が大幅に強化された。

仮に違法輸入が発覚して税関に送り返しを命じられた場合、50万元以上500万元以下(約760万円以上7600万円以下)の罰金が科される。さらに、荷主だけでなく通関業者も連帯責任を負わなければならない。

利益のため密輸に走る業者を根絶できるか

中国国務院は2017年7月に海外ごみの輸入禁止に向けた実施計画を発表し、輸入手続きの監督強化と輸入量の削減を続けてきた。劉報道官によれば、2020年1〜5月の固形廃棄物の輸入量は322万6000トンと、前年同期比45.3%減少した。

生態環境省は下半期も金属スクラップを含む固形廃棄物の輸入削減を引き続き進め、年末までに輸入量を実質ゼロにする。そのうえで、輸入に必要な関係手続きの受け付けを年明けに打ち切る方針だ。

本記事は「財新」の提供記事です

海外ごみの中国への持ち込みは、1980年代に国内の工業用原料の不足を補うために始まった。

その後、中央政府は環境汚染や健康被害などを防ぐための法整備や監督体制づくりを進めてきたが、一部の地方では環境保護より経済発展を優先する考えが根強く、利益のために海外ごみの密輸に走る悪質企業も絶えなかった。

今回の全面禁止を機に、政府は違法輸入の根絶に向けて通関、輸送、利用などの各段階の管理・監督をよりいっそう強化する。

(財新記者:楊睿)
※原文の配信は7月1日

著者:財新 Biz&Tech