まずは少し前に発表されたアメリカの6月の雇用統計(7月2日)の話から始めよう。同統計では失業率が5月の13.2%から11.1%に低下、非農業部門の雇用数の増加が480万人に達した。

今年も「サマーラリー」の可能性?

3日の金曜日が米独立記念日の振り替え休日となったため、通常よりも1日早く木曜日の発表となったが、市場予想(失業率12.6%、雇用の伸び350万人増)を大きく上回る、強気のサプライズだった。

家計調査に関しては、前月同様に仕事は行っていないものの、将来的に職への復帰を待っているという状態の人を、「就業中ながら何らかの理由で一時的に職から離れている(employed but absent from work)」という形で分類している。

これらの人々を失業者に分類すれば、失業率は12.3%に上昇するとの試算を出してはいるが、これを差し引いたとしても、新型コロナウイルス感染拡大やそれに伴うロックダウン(都市封鎖)によって3月から4月にかけて大幅に落ち込んだアメリカの雇用が、急速に回復しているのは間違いないだろう。

同国の株式市場の回復も目を見張るものがあり、すでにナスダック総合指数は史上最高値を連日のように更新している。このまま行けばいずれダウ工業平均やS&P500種も最高値を更新するのは時間の問題という勢いだ。アメリカには独立記念日から9月の第1月曜日のレイバーデーの祝日までは、「サマーラリー」と呼ばれる上昇のアノマリー(理論などでは説明できない経験則)があるが、果たして今年もそれは有効なのだろうか。

今の株高の進行は、主にFRB(米連邦準備制度理事会)の強力な金融緩和策によって市場に大量に供給されている資金の多くが、株式市場に流入していることによるものだ。その点で市場は極端なバブル状態にあると言っても差し支えないだろう。