「次は桜木町、桜木町。横浜市役所へはこちらでお降りください」。横浜市営地下鉄ブルーラインに揺られていると、こんな車内アナウンスが聞こえてくる。久しぶりに地下鉄に乗った横浜市民にとっては意外な響きに感じるかもしれない。横浜市役所と言えば、関内駅前に建つレンガタイルの旧庁舎のイメージが強い。旧庁舎は1959年に竣工、建築家・村野藤吾(1891〜1984年)が設計した名建築として知られる。

変貌する桜木町駅周辺

市役所機能は2020年春以降、地下鉄・JR桜木町駅に近い北仲通南地区の新庁舎へ順次移転し、6月29日に全面供用を開始した。新庁舎は地下2階・地上32階建ての洗練された超高層ビルで、こちらのデザイン監修は建築家の槇文彦さんが手がけた。横浜高速鉄道みなとみらい線の馬車道駅とも直結。低層部では京浜急行電鉄の商業施設「LUXS FRONT(ラクシス フロント)」が営業する。

桜木町駅は1872年に日本で最初の鉄道が開業した歴史あるエリアだが、その海側はこの数年で市役所新庁舎と超高層ホテル、巨大なタワーマンションが建ち、大きく街の風景を変えている。駅には「新南口(市役所口)」が開設され、歩行者デッキで新庁舎と結ばれた。隣接のビルには「JR東日本ホテルメッツ 横浜桜木町」がオープン。日本鉄道発祥の地にちなんで1階に蒸気機関車(SL)を展示している。

桜木町駅の駅前広場に建設中のロープウェーの駅舎(記者撮影)

その桜木町駅周辺でまた新たな観光スポットが生まれようとしている。横浜市は1月13日、桜木町駅と新港地区を結ぶロープウェー「YOKOHAMA AIR CABIN(ヨコハマ・エア・キャビン)」が4月22日に開業すると発表した。みなとみらい21地区の表玄関とも言える東口の駅前広場では駅舎の工事が進行中だ。1月18日には新港地区側の駅舎内での作業のため、ゴンドラが初めて空中に姿を現した。