「本は最初から最後まで全部読むべきでしょうか?」。

現在、私はコラムニストとして、多くのニュースサイトに記事を投稿していますが、得意とするジャンルの一つが書評記事のため、このような質問をいただくことがあります。

拙著『頭がいい人の読書術』でも詳しく解説していますが、結論から言うと、つまらなかったら、途中で読むのをやめてもいいのです。読書は楽しむものです。つまらない本を読む時間は極力減らし、あなたが楽しむことができる本を読むことをおすすめします。

ビジネス書や実用書は、多くの場合、キラーコンテンツ(著者にとって、最も伝えたいこと)を、最初に持ってくる傾向が強いです。つまり、第1章を読めば、おおむね、その本のクオリティや、内容、著者の主張は理解できることになります。逆に第1章を読んでつまらない本は、そのあとの章もつまらないことが多いのです。

また、ビジネス書や実用書の場合、「はじめに」「おわりに」「第1章」を読めば、内容の7割はつかめることがほとんどです。「はじめに」「おわりに」「第1章」を読んだ時点で、興味や楽しみ、必要性を感じなければ、途中で読むのをやめてしまってもかまわないと思います。最後まで読むと時間のムダになることが多いからです。

理解できないとアウトプットできない

読書はアウトプットできるようになってはじめて、完結します。アウトプットできるようになるためには、本の内容を理解することが必要です。では、本の内容を理解するためにはどうしたらいいのか。その前に、なぜ本を読んでも理解できないことがあるのでしょうか。本を読んでも理解できない理由は、次の3つのことが考えられます。

1つめは、読書のスキルが確立されていないことです。読書には、スキルがあります。そのスキルのひとつが、最近流行っているメモ術です。メモのとり方ひとつで本を読むときの理解力と記憶力が大きく変わります。

2つめは、読む本が、自分の理解力を上回った場合です。自分の理解力以上の、リテラシーが必要とされる本に挑戦することは悪いことではありません。しかし、自分の理解力より、はるかに高い本を読むことは、初心者のうちはおすすめしません。

英検4級の人が、英検3級の本を理解することは可能でしょうが、いきなり英検1級の本を理解しようとしても無理が生じるでしょう。早々と挫折して英語が嫌いになるかもしれません。もちろん、高いレベルにチャレンジすることは否定しませんが、少しずつ階段を上っていったほうが楽しく読書に取り組むことができるでしょう。