虫歯ができたら歯医者に行き、骨折したら整形外科に行くように、心の病気にかかった人のために「精神科」があります。

患者さんが“本来のその人になっていく”――。その小さなお手伝いをするのが、精神科の看護師の仕事です。

OLから転職して、精神科の看護師となったばかりの夜野さんは、ゆっくりゆっくり、患者たちの話を聞きます。その積み重ねの中で、本人も気づかない「本当のこと」が見えてくることも。

彼の、彼女の、「こころ」の痛みに耳をかたむける──ささやかだけれど切実な、精神科ナースの物語。 『こころのナース夜野さん』(小学館)より抜粋してお届けします。

自殺未遂の男性が運ばれてきた

©水谷緑/小学館