新型コロナウィルスの感染拡大により、医療崩壊の危機が叫ばれている。医療現場では医師や看護師が激務に追われ、防護服やマスクの不足などもあり、医療資源のコロナ対策への集中は避けられない。

しかし、こうした状況の中で、一般的に不急の医療とされる美容外科治療を求める人が増加したという。これはいったいどういうことなのだろうか?

コロナ感染が拡大する中で、政府は4月7日に7都府県を対象に5月6日までの期間で緊急事態宣言を発令し、16日には全国に対象を拡大した。だが、「依然、厳しい状況が続いている」という安倍晋三首相の国会答弁にもあるように、全国を対象に緊急事態宣言は1カ月程度延長される見通しとなっている。

政府は3密(密閉・密集・密接)を避けて自宅で過ごし、外出を自粛するよう呼びかけているが、美容外科医院の看護師が受診希望者の多さに、待合室等での感染の恐怖を語る様子を伝える報道もあった。

在宅勤務やマスク着用が理由?

なぜ、この緊急事態宣言下で、病気やケガの治療ではない美容外科に受診者が増えているのか。

日本美容医療協会の理事長を務めるグリーンウッドスキンクリニック立川院長の青木律医師は「実は今年の2月頃から美容の患者が増えていた。2月は大学などが春休みに入る時期で、例年は若い患者が多く繁忙期。今年はそのスタートが早く、3月に入りシミやホクロを取りたいという社会人の患者も増えた」と話す。

希望者の受診理由については「会社がテレワークになり通勤しないで済むこと、マスクをしていても変に思われず手術跡を隠せるから、などの理由があるのではないか」ということだ。

通常、美容外科手術をした場合ダウンタイムが必要になる。ダウンタイムとは、施術してから回復するまでの期間を指す。麻酔や手術による腫れやアザなどができやすく、日常活動が制限されることがあるためだ。