新型コロナウイルスの感染拡大によって、テレワークが推奨されるようになりました。これまでは、会社で行っていた多くの労働が、自宅などで行われています。

「移動時間がなくなり快適だ」「意外に不自由はない」という声が聞こえてくる一方で、「腰が痛い」「運動不足になった」という声もよく聞きます。

拙著『「腰が痛い」と思ったらとにかく読む本』でも解説していますが、産業医の育成を行う産業医科大学と私が代表を務めるバックテックの共同研究によって、4〜5月の緊急事態宣言の前後、315人の会社員を対象にアンケート調査を行ったところ、非テレワークの人のうち腰痛に悩む人が10%であるのに対し、テレワークをしている人の中で腰痛持ちは31%に上ることがわかりました。

テレワークで腰痛になりやすい人の特徴

また、テレワークで不便に感じていることを調査した結果、「デスク環境の不整」「情報機器の不足」「(仕事のための)作業空間がない」が上位を占め、テレワークで不便と思っている項目が多い人ほど、腰痛で悩んでいる確率が高いことがわかりました(テレワークに関わる悩み事が1つ増えるごとに腰痛に悩まされるリスクは1.4倍増加)。さらに、椅子に座って仕事している人と比べて、床に座って仕事をしている人の方が、腰痛に悩んでいる人が多いということも明らかになりました。

つまり、テレワークをしていない人に比べて、テレワークで働く方の場合、3倍以上の人が腰痛の悩みを抱えており、かつ、「テレワークにおける悩み事が多い人」ほど腰痛を抱えやすいという傾向が見えてきています。