2021年が明けて早々、緊急事態宣言ラッシュとなっている。1月8日から東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県に、14日からは大阪、京都、兵庫の関西3府県と愛知、岐阜の東海2県、それに栃木、福岡を入れた7府県が加わった。

思い出されるのは昨年の4月7日〜5月25日に実施された前回の緊急事態宣言時だろう。それに先立つ3月からの一斉休校や小池都知事によるロックダウン発言もあり、スーパーには長蛇の列ができた光景を覚えている人も多いはずだ。

ドラッグストアからはトイレットペーパーやティッシュペーパー類が消え、食品スーパーでは米・パスタやカップ麺、納豆に豆腐、ホットケーキの素等々が買いだめされ、空っぽの棚ばかりが並んでいた。

今回、政府が宣言を出し渋ったのは、こうした悪夢が繰り返されるのを恐れたせいもあったのではないか。ことさらに飲食店ばかりを自粛先としてアピールし、大手流通のイオンも早々に「スーパーは通常営業」と表明したのは、前回のような買いだめパニックを起こさせないためだと推察する。では、消費者は第2回目の救急事態宣言をどう受け止めたのか。

「悪夢のような買いだめの列」はどうなったか

「緊急事態宣言が出そうだ」との報道があった時点で、何らかの買いだめ騒動が起きているか確認しようと、徒歩圏内にある地元のドラッグストアとスーパーマーケットを計5店舗歩いてみた。

最初のドラッグストアに入ったところ、トイレットペーパーを抱えた男性とすれ違ったので一瞬ドキッとしたが、売り場に行くと商品が山のように並んでいた。ほかの店も同様で、前回のような紙類の欠品は見当たらない。食品スーパーでも、パスタや即席麺、長く品薄が目立っていたホットケーキの素も潤沢にある。少なくとも、東京23区の一住宅街では買いだめ騒動は起きてはいなかった。

「さすがに消費者も前回で学んだのだな」とほっとした。トイレットペーパーはもともと国内生産で、マスクのように中国製品に依存していたわけではないのにあれだけ品薄になったのは、生産量はあっても供給が間に合わなかったのが大きい。