同じく4月にスタートした「おじさんドラマ」が、『おいハンサム!!2』(東海テレビ。フジテレビ系)だ。

主演は吉田鋼太郎。吉田が演じるのは、3人の娘を持つ父親。いかにも頑固な昭和の親父といったところ。職場では本部長として多くの部下を抱える一方、娘たちには悩まされっぱなしで気を揉んでいる。

こう書くとありがちなホームドラマのようだが、そうではない。

吉田演じる父親を始め、母親、娘3人もみな個性的。だから何気ない一言や会話もユーモアたっぷりでクスッと笑ってしまう。上質のコメディである。

そうしたなか吉田鋼太郎は一見強面だが愛情深いおやじ役にぴったりで、相変わらず存在感がある。シーズン1のときにも後を引く面白さが評判になり、今回シーズン2となった。映画版も公開予定だ。

「おじさんドラマ」はひとつのジャンルに?

いま、おじさんが主人公の「おじさんドラマ」が増えている。前クールも「おじさんドラマ」は花盛り。いずれも話題になった。

阿部サダヲが主演の『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ系)、原田泰造が主演の『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(東海テレビ。フジテレビ系)は、昭和の価値観に染まったおじさんが、令和の若者たちと衝突したりしながらも少しずつ変化していく物語という点で共通していた。

そして田中圭、林遣都、吉田鋼太郎による『おっさんずラブ−リターンズ−』(テレビ朝日系)は、いうまでもなく男性同士の恋愛模様を描いた人気シリーズの続編。今回は、井浦新と三浦翔平も加わり、ますます濃いストーリーが繰り広げられた。