道路の舗装は、アスファルト舗装とコンクリート舗装に大別できます。このうちコンクリート舗装は国内道路では実延長の1割にも満たないですが、どのような理由で選択されているのでしょうか。

料金所 トンネル 急坂 バス停…なぜコンクリ舗装?

 道路の舗装は様々なタイプがありますが、大きく分けるとふたつ、アスファルトコンクリート舗装(アスファルト舗装)とセメントコンクリート舗装(コンクリ舗装)です。

 国土交通省の『道路統計年報』2019年版によると、国内の高速道路は実延長のうち93%、国道は89%がアスファルト舗装で占められています。もうひとつのコンクリ舗装は、高速道路だと7.5%、国道だと4.2%です。

 コンクリ舗装は道路でもトンネルや急な坂、バス停、駐車場、高速道路の料金所などに採用される傾向がありますが、どのような背景があるのでしょうか。

 世紀東急工業(東京都港区)によると、急な坂をアスファルト舗装する場合は、ローラよる締め固め作業が困難になるとのこと。そのため急坂ではコンクリ舗装の採用が増えると考えられるといいます。円形の凹みは滑り止めです。「O(オー)リング」と呼ばれるドーナツ形のゴム製リングで施工されています。

トンネルや高速料金所がコンクリ舗装の理由

 トンネルの多くは急な坂になっていませんが、コンクリ舗装なのは補修の回数を少なくする狙いがあります。一般的にアスファルト舗装だと、費用は安いものの10年程度で補修が必要になってきます。トンネル内を補修する際に交通規制をかけると迂回路の確保が難しいなど、通常の区間より困難が増します。

 コンクリ舗装はアスファルト舗装と比べると施工に時間や初期費用がかかりますが、耐久性が高く補修の回数を減らせる、明るい色で視認性が高いなどの利点があるため採用されています。なお、近年だとコンクリ舗装の耐久性とアスファルト舗装の走行性や補修の容易さといった両方の長所をあわせ持つコンポジット舗装もトンネルの舗装に採用される傾向にあります。

 バス停、駐車場、高速道路の料金所も耐久性や高い剛性が必要なことからコンクリ舗装が選ばれることがあります。重い大型車が長いこと同じ場所に駐停車していると、アスファルト舗装の場合、だんだんタイヤの部分が凹んできます。「轍(わだち)掘れ」と呼ばれるもので、これができると走り心地の低下や水はねなどの原因になり、補修が必要になるのです。こうならないよう、大型車が駐停車したり、減速・加速が多かったりと傷みやすいところはコンクリ舗装が選ばれる傾向にあります。