JR東日本の新幹線が半額になる「お先にトクだ値スペシャル」をはじめ、「ぷらっとのぞみ」「どこでもドアきっぷ」「みんなの九州きっぷ」など、鉄道各社が例年にはない新しい割引きっぷや商品を続々設定しています。

例年になかった新しいきっぷが相次ぎ登場

 新型コロナウイルスやそれに伴う緊急事態宣言の影響で、2020年春から長距離移動を中心に利用者数が大幅に落ち込んだ鉄道各社ですが、国の「GoToトラベルキャンペーン」を追い風に、秋の行楽シーズンにあわせて割引きっぷ(企画乗車券)を相次いで発売しています。例年にはなかった設定や新たなきっぷ・商品を5つ紹介します。

「お先にトクだ値スペシャル」 JR東日本の新幹線や一部特急が半額

 JR東日本の「お先にトクだ値スペシャル(乗車券つき)」は、同社の全方面の新幹線に加え、一部の在来線特急も半額になります。列車・席数・区間限定、インターネット予約限定です。子ども用もあります。

●利用期間
・2021年3月31日(水)まで
・購入は乗車日1か月前午前10時から20日前午前1時40分まで。事前受付あり
●発売箇所
・JR東日本「えきねっと」
●主な設定区間と価格(在来線特急は通常期)
・「はやぶさ」東京〜新函館北斗:1万1610円
・「こまち」東京〜秋田:8950円
・「つばさ」東京〜山形:5660円
・「とき」東京〜新潟:5280円
・「あさま」東京〜長野:4060円
・「かがやき」東京〜金沢:7090円
・「あずさ」新宿(都区内)〜松本:3300円
・「かいじ」新宿(都区内)〜甲府:1940円
・「わかしお」東京(都区内)〜安房鴨川:2090円
・「きぬがわ」新宿〜鬼怒川温泉:2040円

「20日前午前1時40分まで」の購入が条件ですので、早めに計画を固めて申し込む必要があります。

東海道新幹線は「ぷらっと」 山陽新幹線は「どこでもドア」

 新幹線は、JR東日本のほか、JR東海やJR西日本、JR九州でもお得に利用できる新しいきっぷが登場しています。

「ぷらっとのぞみ」 東海道新幹線「のぞみ」を格安利用

「ぷらっとのぞみ」は、30年にわたり販売されているJR東海ツアーズの旅行商品「ぷらっとこだま」の「のぞみ」版です。東海道新幹線「のぞみ」の普通車指定席を格安で利用できます。1ドリンク引換券付きです。

●利用期間
・2020年10月1日(木)から2021年3月21日(金)まで
・購入は出発3日前23時30分まで
●発売箇所
 ウェブサイト限定
●設定区間と価格(通常期/繁忙期)
・東京・品川〜名古屋:大人1万円/1万400円(子ども5800円)
・東京・品川〜京都:1万2200円/1万2900円(7200円)
・東京・品川〜新大阪:1万2700円/1万3500円(7500円)
・新横浜〜名古屋:9300円/9800円(5400円)
・新横浜〜京都:1万1800円/1万2300円(6800円)
・新横浜〜新大阪:1万2400円/1万2900円(7300円)
・名古屋〜京都:4700円/5400円(3100円)
・名古屋〜新大阪:5000円/5600円(3400円)

 東京〜新大阪間を「のぞみ」普通車指定席で移動する場合、所定の運賃・特急料金(通常期)は1万4720円ですので、2000円ほど安上がりに。ただし21日前までに予約するなら「スマートEX」の「EX早特21」の方が安く、1万1200円です。

 なお、「ぷらっとのぞみ」はグリーン車を利用できる「グリーン車プラン」も設定されます。いずれも企画乗車券(きっぷ)ではなく旅行商品です。そのため、利用や払い戻しなどはきっぷと扱いが異なります。

「どこでもドアきっぷ」 JR西日本全線が2日間12000円 四国九州含む3社版も

「どこでもドアきっぷ」はエリア内の新幹線・特急の普通車自由席が乗り放題。指定席は6回まで利用できます(寝台列車など一部の列車を除く)。エリア・期間はJR西日本2日間と、JR西日本・JR四国・JR九州の3社3日間の2種類があります。2人以上が同一行程で利用する場合に限り発売。大人用は各価格プラス5000円のグリーン車用もあります。子ども用のみの購入・利用はできません。

●販売期間
・9月18日(金)から12月17日(木)まで
・購入は出発日1か月前から7日前23時30分まで
●利用期間
・10月1日(木)から12月25日(金)まで
・2日間用は12月24日(木)出発分まで発売
・3日間用は12月23日(水)出発分まで発売
●価格(JR西日本全線2日間乗り放題)
・大人:土休日1万2000円、平日1万5000円
・子ども:全日2000円
●価格(JR西日本・JR四国・JR九州全線3日間乗り放題)
・大人:土休日1万8000円、平日2万円
・子ども:全日3000円
●発売箇所
・JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」
・「JR九州インターネット列車予約サービス」
・JR西日本・JR九州・JR四国管内の主な旅行会社

 山陽新幹線の新大阪〜岡山間は「さくら」「ひかり」普通車指定席の片道運賃・特急料金(通常期)が6140円ですので、土休日だとこの区間を往復するだけで元が取れます。

JR九州は1万円で全線乗り放題

「どこでもドアきっぷ」はJR九州をカバーした3日間版がありますが、JR九州だけ乗り放題になるきっぷも新たに登場しています。

「みんなの九州きっぷ」 JR九州全線が2日間1万円 北部版は5000円

「みんなの九州きっぷ」は、JR九州の全線か九州北部が乗り放題になる企画乗車券です。九州新幹線や特急列車の普通車自由席を利用できます。指定席も6回まで利用可。北部九州版は九州新幹線の博多〜熊本間と、豊肥本線、鹿児島本線の熊本〜宇土間、三角線の宇土〜三角間を含む九州北部のJR九州の鉄道路線を利用できます。

●発売期間
・12月23日(水)まで
・購入は利用開始日の1か月前から3日前まで
●利用期間
・12月27日(日)までのうち土休日の連続2日間
●価格
・全九州版:1万円(子ども2000円)
・北部九州版:5000円(1000円)
●発売箇所
・「JR九州インターネット列車予約」
・JR西日本「e5489」
・旅行会社では宿泊商品とセットで販売

「ハロー!自由時間クラブ」会員向けの「ハロー!会員限定用」は曜日に関係なく利用可能です。

 九州新幹線の博多〜熊本間は「さくら」「つばめ」普通車指定席の片道運賃・特急料金(通常期)が5230円ですので、北部九州版は片道利用、全九州版は往復利用で元が取れます。

「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」 JR北海道全線が6日間12000円

「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」は北海道内の在来線特急列車、普通列車の普通車自由席およびJRバス(一部路線を除く)が6日間乗り放題。普通車指定席も4回まで利用できるきっぷです。

●発売期間
・2021年1月25日(月)まで
・ただし北海道の補助金をもとに算定した販売予定数が上限に達した場合は期間中でも発売終了。9月13日現在の消化率は75%超
●利用期間
・2021年1月31日(日)まで
・2020年12月28日(月)から2021年1月6日(水)までは不可
●価格
・1万2000円
・子ども用なし
●発売箇所
・JR北海道のおもな駅の指定席券売機、みどりの窓口、旅行センター

「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」は北海道の「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」補助金に基づく商品です。販売は2021年1月までですが、補助金をもとに算定した販売予定数が上限に達した場合は、販売終了が前倒しされます。

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 このほか、「KANSAI THRU PASS 2dayチケット(国内版)」の復活や、近江鉄道では500円で週末全線乗り放題となる「ワンコインスマイルきっぷ」を発売するなど、JR以外の鉄道事業者でもきっぷによる利用促進の動きがみられます。

 全国のJR線の快速・普通列車が連続3日間乗り放題になる「秋の乗り放題パス」は2020年秋も例年通り発売されますが、今年は利用期間が1週間ほど長くなり10月3日(土)から25日(日)までと設定されます。例年と事情が異なる今年は、旅行の計画を練る際も念入りに情報収集をする方が良さそうです。