高速道路の首都圏から近いSAは混雑しがちですが、そうした人気SA周辺のPAであれば、混雑する時間帯も余裕をもって休めるかもしれません。今回は、関東近郊の穴場なPAを5つ紹介します。

人気SAは混雑 周辺のPAならばゆっくりできる?

 首都圏から近い高速道路のSAはしばしば混雑し、時間帯によっては入場待ちの車列ができることもありますが、そこから少し進んだところ、あるいはその手前のPAであれば、そうした時間帯でも余裕をもって休憩できるかもしれません。今回は、そのような関東近郊の穴場なPAを5つ紹介します。

東名高速 鮎沢PA(神奈川県山北町)

 東名高速の東京側から数えて、港北PA、海老名SA、中井PAに次ぐ4つ目の休憩施設が鮎沢PAです。東名の下り線では、日本最大級のSAである海老名SAのほか、鮎沢PAの次の足柄SAも、時間帯によっては混雑しますが、上記3つのPAのなかで鮎沢PAは駐車可能台数も比較的多く、余裕があるといえるでしょう。

 というのも、東名の下り線は鮎沢PAの手前で「右ルート」と「左ルート」に分かれ、鮎沢PA下り線は、このうち左ルートからしか入れないためです。この左ルートは旧来の東名下り線で、右ルートはもともと上り線でした。車線増設の過程で、現在の上り線を新設し、旧上り線を「下り線の右ルート」として転用、それと同時に、上り線PAは新設の上り線に移設されました。

 鮎沢PAは、下り線エリアにも軽食コーナーやショッピングエリアなどがありますが、規模のうえで大きいのは上り線です。こちらはコインシャワーやコインランドリー、ドッグランといった施設も備えます。ちなみに隣の足柄SAは、高速バスがトイレ休憩で立ち寄ることも多いのですが、近年は混雑するようになり、この鮎沢PAに休憩場所を変えるケースもあります。

中央道や関越道は? 「星の王子さまPA」も

 中央道や関越道ではどうでしょうか。

中央道 石川PA(東京都八王子市)

 石川PAは中央道の東京側から数えて最初の休憩施設で、NEXCOの高速道路では東京都内唯一のPAです。周辺で最も近いSAとしては山梨県内の談合坂SAですが、石川PAの前後区間は上下線ともしばしば渋滞するため、渋滞後あるいは渋滞前に石川PAを利用するという人も少なくないでしょう。

「穴場」という観点からすれば、談合坂SAのひとつ東京寄りにある藤野PAのほうが当てはまるかもしれませんが、ここはかなり小規模なPAのため混雑することもあります。石川PAは上下線とも150台以上の駐車台数が確保されているほか、カフェやコンビニエンスストアも併設、また軽食コーナーでは八王子名物「八王子ラーメン」を味わえます。

関越道 寄居PA(埼玉県寄居町、深谷市)

 寄居PAは関越道の東京側から数えて4つ目の休憩施設です。上り線エリアは、フランスの作家サン=テグジュペリの小説『星の王子さま』の世界観を再現した施設として「寄居 星の王子さまPA」の愛称があります。商業施設の建物はもちろん、車路や散策路、カフェテラスに至るまで、エリア全体でサン=テグジュペリにゆかりのある南フランス プロバンスの雰囲気を演出しているといいます。

 関越道の上り線は、寄居PAより練馬側の高坂SA付近や花園IC付近が渋滞ポイントとして知られ、そのあいだにある嵐山PA付近も渋滞している場合があります。もちろん寄居PA付近まで渋滞が伸びてくることもありますが、本格的な渋滞区間に入る前に、寄居PAで一休みするのもよいかもしれません。

上り線側にあるのに「下り線側からしか入れない」PAとは?

 東北道や京葉道路にも、穴場的なPAがあります。

東北道 都賀西方PA(栃木県栃木市)

 都賀西方(つがにしかた)PAは、東北道で東京側から数えて4つ目の休憩施設です。ひとつ手前の佐野SAや、次の大谷PAと比べれば規模は小さいものの、上下線ともフードコートやショッピングエリアを備え、栃木名産のニラを使ったラーメンやニラレバ定食といったメニューを提供しているほか、いわゆる「レモン牛乳(関東・栃木レモン)」など、栃木みやげも多数取り揃えています。なお、下り線エリアは2018年12月に全面リニューアルされ、商業施設の規模も拡張されました。

 東北道では、埼玉県内の羽生PA、栃木県内の佐野SA、大谷PA、上河内SA付近など、上下線ともに埼玉、栃木のSAやPA周辺が渋滞ポイントになっており、多客期の上り線では鹿沼IC以北と栃木都賀JCT以南でそれぞれ、数十kmにもおよぶ長い渋滞が発生することもあります。そうした際、渋滞区間のはざまに位置する都賀西方PAで休むのもよいかもしれません。

京葉道路 京葉市川PA(千葉県市川市)

 京葉道路で最も東京寄りにある京葉市川PAは現状、下り線のみのエリアです。独立した進入路はなく、京葉市川ICの出口ランプから分岐する形で、本線を乗り越えて京葉市川PAに通じるランプウェーがあり、「施設は上り線側だけにあるのに、下り線からしか入れない」という特殊な構造をしています。3階建てビルの3階が駐車場、2階が商業施設で、1階は高速道路の管理用施設のため立ち入り禁止です。なお、外環道の埼玉方面からは利用できません。

 2階の商業施設には牛めし「松屋」とコンビニエンスストア「デイリーヤマザキ」が入居しており、後者では地元名産の梨を使った「和梨のバウム」や「梨ウォーター」といった商品も販売しています。

 このPAはもともと「鬼高PA」という名でしたが、外環道の京葉JCT工事にともない廃止され、2018年の外環道(三郷南JCT〜高谷JCT)開通直前に京葉市川PAの名で、ほぼ同じ場所へ新設されました。なお、上り線へつなげる計画もあり、1階部に上り線用の駐車場が設けられる予定です。

※ ※ ※

 ちなみに、今回紹介した5つのPAにガソリンスタンドはありません。また長距離ドライブの際には安全のためにも、早め早めの休憩を心がけましょう。