島根県内のメーカーが製造しているオリジナルの田植え機を使った有機米の田植え作業が5月21日大田市で行われました。
今、注目されている持続可能な有機米の産地づくりをめざした新たな取り組みです。

大田市三瓶地区で行われた有機米の田植え。
ですが、田んぼの表面に黒い紙が敷かれていきます。

「このように紙を敷いた後に苗が植えていくという方式が紙マルチ田植機の方式となります」

この田植機は松江市東出雲町に本社を置く三菱マヒンドラ農機が、鳥取大学と共同開発して1997年から製造販売を続けているオリジナルの農業機械です。

特徴は、田植えをしながら田んぼの表面に専用の紙を敷しく事で、日光を遮り雑草の発生と成長を抑える点で、除草剤と同レベルの効果を発揮するといいます。

こうしたオーガニックな農法に関心が高まる中、5月1日、大田市が持続可能な有機米の産地づくりに向けた連携協定を三菱マヒンドラ農機と締結し、その一環として21日有機米の田植えを行ったものです。

使われている紙は、鳥取市の三洋製紙で段ボールの再生紙を使って製造されているもので、4〜50日すると水に溶けて有機肥料になるということです。

三菱マヒンドラ農機・浅谷祐治常務:
「都会ではおいしいお米ブームというのが盛り上がってきているということで、有機米の栽培を通じて付加価値を高めたおいしいお米で農家の方の収益をあげようという側面もある」

三菱マヒンドラ農機によると、この紙マルチ田植機は有機栽培の高まりなどとともに再び注目を集めているということで、今回は大田市に無償提供して個人の農家や農業団体などで使用体験してもらう予定だということです。