イスラエル軍が軍事作戦を実施するガザ地区南部のラファから60万人以上の市民が強制的に移動させられたと国連が明らかにしました。

 OHCHR=国連人権高等弁務官事務所は16日、イスラエル軍の命令で6日以降、子どもや高齢者を含む60万人以上のラファの市民と、10万人以上のガザ北部の市民が軍事作戦からの避難のため、強制的に移動させられたと発表しました。

 OHCHRは、「イスラエル軍は市民を危険にさらすことをやめて、ガザ地区への物資の搬入など人道支援に協力するべき」と訴えています。

 こうしたなか、イスラエルのガラント国防相は16日、ハマスは十分な物資や戦力がなく消耗しているとしたうえで、「ラファにさらに部隊を投入する」と述べ、作戦拡大を表明しました。

 一方、アメリカ国防総省は支援物資の搬入のために4月からガザ地区の沿岸部で建設を始めていた桟橋について、「陸地との設置が完了し、数日以内に支援の提供ができる」と明らかにしました。