「現場にはいたが転落させてはいない」と無罪を主張しました。

5年前、福岡県八女市で友人の女性を橋から落として殺害した罪などに問われている女の初公判が開かれ、女は起訴内容を否認しました。

マンションを出てどこかに出かけようとする、黒いジャケットを着た女。

殺人などの罪に問われている佐久田なつき被告(33)の逮捕される前の姿です。

起訴状によりますと佐久田被告は2015年4月、友人の池田麻里さんに睡眠薬などを飲ませて、八女市の耳納大橋からおよそ55メートル下の沢へ落として殺害した罪などに問われています。

【記者】
「事件現場となった耳納大橋はうっそうとした森の中にあります。橋の欄干は私の胸の高さまでありますが、身を乗り出すと下に落ちてしまいそうです」

ひとけの少ない山奥で起きた事件。

目撃情報など直接的な証拠がない中、裁判では佐久田被告が被害者を橋から落としたことを立証できるかどうかが最大の焦点となります。

容疑者逮捕から4年ー

ようやく始まる裁判を前に、亡くなった池田さんの遺族は「真実を知りたい」と語りました。

【池田麻里さんの父親】
「家族思いで(省略)優しかった人を裏切らない」

「麻里は橋から落とされたやろ。どうやって誘い出したのか(知りたい)」

そして、26日に福岡地裁で開かれた裁判員裁判の初公判。

【佐久田被告】
「解離性同一性障害の交代人格のゆきのです。戸籍上は佐久田なつきです」

裁判長に名前を聞かれた佐久田被告は、こう答えた上でー

【佐久田被告】
「耳納大橋にいたことは認めるが、薬を飲ませたり橋から転落させたことはない」

起訴内容を全面否認しました。

続く冒頭陳述で検察側は、佐久田被告は被害者と現場に一緒にいたのに通報をせず、女性の携帯電話を捨てていたことなど不合理な点があると指摘。

その上でー

【検察】
「犯行前、友人などに具体的な日付や場所を示し殺害をほのめかしていた」

として、池田さんを橋から落としたのは佐久田被告と強調しました。

一方、弁護側は池田さんが自分で欄干を乗り越え転落したとし「捜査機関の思い込みで作られた事件」と無罪を主張しました。

審理は7日間にわたって行われ、検察側と弁護側双方から16人の証人が出廷する予定です。