相続税などの算定基準となる路線価が公表されました。

福岡県内で大幅な上昇を見せたのは、福岡市の博多駅周辺。

その理由を探りました。

このうち県内で最も高かったのは、福岡市中央区天神の渡辺通りで、前の年と比べ11.8パーセント高い、1平方メートルあたり880万円。

天神ビッグバンによる再開発が進んでいることや、オフィス需要が引き続き旺盛で収益性が高いことが、価格を引き上げた要因とみられます。

そうした天神との差をじわじわと縮めつつあるのが、博多エリアです。

【記者】
「最も高い上昇率を見せたのが、ここ博多駅前の住吉通りです。目に見える形での開発が、その伸びを後押ししました」

前年に比べプラス22パーセントと、県内で最も価格が上昇した博多駅前の住吉通りの路線価は、1平方メートルあたり654万円。

オフィス需要やホテル用地として注目されていることに加え、これまで水面下で動いていた再開発プロジェクト「博多コネクティッド」が、目に見える形で進んできているのが背景にあると専門家は指摘します。

【不動産鑑定士 井上真輔さん】
「例えば西銀の本店の建て替えであったり、スターレーンですか、ボウリング場跡地の再開発の動きがあったり」

「数々のビッグプロジェクトが動いてきておりますので、将来に対する期待感も非常に高いという評価」

博多駅前全体に目を向けると、2019年は、年間で20パーセント以上路線価が上がったのは、駅前3丁目の一部だけでしたが、2020年はほぼ全ての通りで20パーセント以上上昇し、その波及効果がうかがえます。

同様に、駅前の再開発が続く北九州市も堅調です。

JR小倉駅前の平和通りは、1平方メートルあたり65万円と4年連続で上昇しました。

一方、ここ数年上昇傾向にあった都市圏の路線価ですが、今後懸念されるのが新型コロナウイルスによる影響です。

大きな理由は「インバウンド需要」の大幅な落ち込みで、すでにホテル用地の売買は停滞していると言います。

【不動産鑑定士 井上真輔さん】
「インバウンド需要(の影響)というのは、中長期化する可能性が高いですので、これまで通り右肩上がり、例えば20パーセント以上の上昇が何年も続くというのは非常に考えにくい」

こうした事情を鑑み、国税局は今後路線価が大幅に下落した場合、相続税などの算出に影響が出ることから補正することも検討しています。