U-23日本代表は15日、AFC U-23選手権タイ2020のグループB最終節でU-23カタール代表と対戦し、1-1で引き分けた。

3日前に行われたU-23シリア代表戦を1-2で落として連敗を喫したことで、まさかの2試合でグループステージ敗退が決まった日本。最後にせめてもの意地を見せたい一戦だったが、前半終了間際にVARを使用も不可解な判定で田中碧が一発退場となる。69分には小川航基のゴールで先制するも、76分にはまたも理解しがたいジャッジで齊藤未月のファウルがとられてPKを献上。これを決められてしまい、1-1で引き分けた。

森保一監督は試合後、未勝利で大会を後にすることとなったが、カタール戦に関しては「プライド、意地を最後に見せてくれた」とコメント。また、今大会を含め、ここまで「間違いなく積み上げていけてる」と総括した。その後、自身の進退や兼任等について問われ、それぞれに言及している。

◆森保一監督(U-23日本代表)
「まずは2連敗したあと、選手たちがメンタル的にも難しい状況のなか、2日間、トレーニングをしてくれて、頭も体も重かったと思いますが、自分たちを奮い立たせてくれて、お互い、励まし合って、この試合に勝つための準備をしてくれたと思います」

「試合は前半の11対11の時のチャンスを作りながらも、なかなか決めきることが出来ませんでしたが、選手たちが勝つために、戦う姿勢と相手を崩してゴールに向かっていくという姿勢でチャンスを作ってくれました」

「ピンチもありましたけど、そこはこれまでの反省を生かしながら、最後は止めるという気持ちを前半は出してくれました。前半の終わりに一人少なくなり、後半、数的不利の状況で入りましたが、『この難しい状況をなんとか跳ね返そう』と選手たちがロッカーの中で声を掛け合ってくれて、勝っていこうという姿勢を出してくれて、先制点を奪うことが出来ました」

「残念ながら追いつかれてしまいましたが、選手たちが一人少なくなっても勝利を目指して戦うことを考えてピッチに立ってくれ、タフで粘り強く、チーム一丸となって最後まで戦い抜くという姿勢を、応援してくださっている方々に届けたいという想いや、自分たちのプライド、意地を最後に出してくれたと思います」

「大会の結果としては残念でしたけど、しっかりと反省してチームとして選手の成長につなげられるようにしたいと思っています」

──この大会を参加した意義は? 大会に満足しているか
「この年代のトップ・オブ・トップの大会だと思いますし、厳しい真剣勝負の中で、大会に参加できたことは貴重な経験になったと思っています」

──VARの判定について
「すみません。確認していたらお話しできるんですが、確認していないので、お答えすることができません。また、どこかの機会でお話ししたいと思います」

──これまで積み重ねを強調してきたが、今大会は2戦目まではあまりそういうのが見られなかった。そこをどう捉えているか?
「活動の積み上げについては、間違いなく積み上げていけてると思っています。選手たちが入れ替わりながら活動している中で、スタートはミスも出たり、うまく連携・連動できない部分はあると思います」

「ただ、全体像としての選手たちのイメージというのは、持ってプレーしてもらえているかなと思います。最後の一瞬の合わせる部分や、相手が変化をもたらしてきたときに少し後手を踏む場面はありますけど、全体像としては積み上げがあるかなというのは、練習やミーティング、選手たちと話しているなかでも感じています」

「選手たちのパフォーマンスについては、みんなが期する思いがあると思います。志を高く持ってプレーしてくれたり、この大会に参加してくれたと思っています。強く自己主張、自己表現してというところで見てくださっている方々には物足りないところがあるかもしれません」

「ただ、一緒にトレーニングしたり、プライベートの中で選手たちを見る部分では、高い目標を持ってこの場に来てくれているなと思っています。選手たちがもし出し切っていないのであれば、それはやんちゃなところも含めて、自分のプレーを表現していくことは、監督として認めていきたいと思っています」

「もし自分が押さえつけようとしすぎているのであれば、それは選手たちが思い切りできるように振り返りたいと思います」

──選手のリバウンドメンタリティが気持ちを見るのに、これ以上ない状況だったと思うが、そういうメンタル面の部分は監督が期待されていたレベルにあったか
「試合を観てくださっている、評価してくださっている方々にとっては、勝利できなかったから、少しストレスになってというのはあるかなと思いますけど、そこは選手たちがロッカー、練習場、ホテルなどに加え、自らミーティングを開いてこの試合に懸ける思いを見てきました」

「選手たちはこの試合になんとしても勝っていこうという部分、連敗のあとのリバウンドメンタリティを見せてくれたと思います。10人になってからも雰囲気はやってやろうというようなものがありました。勝てなかったのは残念ですけど、選手たちは勝利を目指して戦い抜くということは、やってくれたと思っています」

──1次リーグ敗退で監督の進退に関する報道が出ている。関塚隆技術委員長、田嶋幸三会長は五輪までサポートするという方針のようだが、自身は五輪への気持ちは揺らいでいないか
「先ほどもお話しさせて頂きましたが、積み上げに関しては確実にできていると思います。もちろん、今回の結果に関して、私に責任があると思いますけど、その責任はこの先に選手とチームをさらに成長させるということ、オリンピックで結果を出すということに向かって、責任を果たしていきたいと思っています」

「私のことに関して、続けるかどうか等々は、私が判断することではないと思いますので、日々、自分のベスト、最善を尽くすことをやりつつ、評価を受け入れていきたいと思っています」

──3試合を通じてプレーは良かったが、なかなか得点につながらなかった。これまでチーム作りではラージグループを作ることに専念していたとはいえ、この大会に関しては準備不足だと思うがどうか。また、今大会を3試合で終えたことで五輪へのプランに変化するものがあるか
「今大会6試合を戦わせてもらうことで選手たちにはより、成長につながる良い経験をしてもらうところ、タフな戦いのなかで、選手たちが成長するということと選手たちの変化を見られるかなと思っていました。それができれば、成功体験で終わらせてあげて、次への成長につなげてほしかった思いはありますが、3試合になったことについては、それは勝負の世界なので、できればないほうが良いですけど、ここは結果を受け止めて、この3試合をより良い形でチームの成長につなげていかなくてはいけないと思っています」

「この大会に向けたマネジメントとしては、おっしゃられる通り、ほかにも選択肢はあったかなというところは、12月の活動でE-1選手権、キリンチャレンジカップがあったなかで思います。ただ、メンバーをどうするかということに関しては、サッカーの世界、IMDというものがあり、今大会に関して言えば、(招集への)拘束力がないなか、世界のサッカーのルールのなかで従い、強化をしていくことは当然だと思っています」

「逆に、招集できない選手がいる分、他の選手にチャンスがありますし、日本全体のレベルアップを考えた場合には、様々な選手に経験をしてもらい、その選手たちが成長して自チームに帰ること、活躍してくれることによって、日本全体のレベルが上がると思います。それが日本代表、オリンピック代表の強化につながると考えています。そこは今回の活動だけでなく、毎回、制限がある中で、同じ考えを持ってここまでやってきています」

──今後の兼任について
「今後については、選択肢を持ちながら考えるということは、もちろん思っています。ただ、去年のことを思い出してもらいたいと思います。6月の活動で、コパ・アメリカ、トゥーロン、キリンチャレンジがあり、11月の活動でワールドカップ予選があり、A代表もU-22もキリンチャレンジがありました。12月にはE-1があって、キリンチャレンジもあるなか、選手たちを動かしていく、ほぼ同時期に活動しなくてはいけないことは、兼任させてもらっているからこそ、グループ分けをして活動できたと思っています」

「もちろん結果が出ていないこともありますけど、A代表とこの五輪代表のチームを動かしていく部分、両方強化していくなかで、選手をどう動かしていくかは兼任だからこそ出来た活動かなと思っています」

「今後については、先ほどもお話しさせて頂いたとおり、これということは決めてませんが、これから選択肢を考えて、これからの活動を決めていきたいと思います。負けて悔しいという想い、応援してくださっている方々に勝利をお届けすることが出来なかったことは、本当に悲しい想いにもなりますけど、この3試合においても、特に最初の2試合ではカウンターでやられましたけど、そこを抑えてアジアのなかで勝っていくということについては、やっているサッカーに間違いはないと思っています。アジアで勝つため、世界で勝つために必要なことは、選手たちがトライしてくれたと思っています。足りなかったことはこれからの成長に向けて、しっかりつなげられるように監督としても改善できるようにしていきたいです」