イングランド代表を率いるガレス・サウスゲイト監督が同国のフットボールファンに向けてオープンレターを送った。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えている。

ヨーロッパを中心に感染拡大を続ける新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け、現在フットボール界は甚大なダメージを受けている。イングランドに関しては国内におけるフットボール活動の一時停止。また、代表レベルでは今月予定されていたデンマーク代表との国際親善試合の延期、ユーロ2020の1年間の延期などの影響を受けている。

イングランドフットボール界全体で厳しい時期を過ごしている最中、スリーライオンズを率いるサウスゲイト監督がオープンレターを送った。

「私たちの国に住むすべての人たちにとって現時点での重要な焦点は今後数カ月についてです」

「家族を互いに気遣い合い、コミュニティを支援するのはもちろんのことですが、ここ数十年で直面してきた中で最も厳しいテストを乗り越えるために全員で力を合わせてください」

「すべての代表スタッフ、プレーヤーを代表し、この機会に愛する人を亡くしたすべての方々へ哀悼の意を表したいと思います。私たちの思いは常にみなさんと共にあります」

「これまでみなさんが私たちのチームをサポートするために力を合わせてくれたように、私たちは身体的、感情的な多くの問題を生じさせているウイルスと戦うため力を合わせていく必要があります」

「そのため、保健当局のガイドラインに従って最もウイルス感染の影響を受ける弱い人たちを守るため、ウイルスの拡散を阻止する適切な予防措置を引き続き遵守してください。その責任は私たち全員にあります」

「また、私たちは非常に多くの企業やすべての家族単位で影響を受ける経済面での不確実性に晒されています。さらに、自主的な隔離を発端に普段の仕事や社会生活におけるルーティーンの喪失、精神的健康における大きな課題に直面しています」

「とりわけ、子供たちはこの不確実な状況に大きな不安を抱えていると思います。それは誰にとっても普通のことではなく、私たち全員がチャレンジしなければならないことです」

「お互いに目を配り合ってください。どうか、一人で苦しまないでください。そして、私たちの住むこの偉大な国がこれまで多くの大きな挑戦を乗り越えてきたという事実を忘れないでください。そして、今回も再び一緒に乗り越えていきましょう」

最後に、サウスゲイト監督は延期となったデンマークとの国際親善試合に関しても言及。「ヒーロー」と評する医療従事者の献身を称えつつ、普段の日常が取り戻されるまで自分たちがスポットライトを浴びるべきではないと語っている。

「私たちは来週、また夏にこの国を代表してプレーする予定でした。しかし、現時点で私たちは明らかにセンターステージに立つべきではありません」

「本当のヒーローたちは昼夜を問わずに病院や医療センターで懸命に働き続け、私たちの家族や友人の治療やケアに当たってくれている多くの人たちです」

「彼らは個々で称賛を浴びることはありませんが、この国に住むすべての人たちは彼らの果たしている役割が、普段私たちがピッチ上で行っているすべてよりも重要なものであることを理解しています」

「私たちがイングランド代表として再びプレーするのは、私たちの国だけでなく世界中のすべての国が回復の道を歩んでいるときです。うまくいけば、私たちはこれまで以上に互いをより近くに感じることができるでしょう。そして、私たちはフットボールがもたらす美しい気晴らしを、みなさんに披露する準備はできています」

今回のオープンレターを通じて、サウスゲイト監督は新型コロナウイルスに立ち向かうため、イングランドに住むすべての人たちの団結の必要性。現在その最前線で戦い続ける医療従事者への賛辞と励ましを口にした。

同監督の言葉通り、現時点でフットボールは決して優先すべきものではないが、今後も続く厳しい戦いを全員で乗り越えたあかつきには、極上のスペクタクルを提供し、少しでも多くの人たちを笑顔にしてもらいたい。