7月1日、大阪府庁で吉村洋文知事の定例会見が行われた。吉村知事は新型コロナ対策で連日テレビなどに出演し、全国的に注目を集めるイケメン知事として知られる。その知事が、会見で新たな補正予算について発表した。

補正予算は総額約4300億円と過去最大規模で、新型コロナウイルスによる感染症の拡大防止に2293億円、くらしと経済を支えるセーフティネットの強化に2021億円が振り分けられる。

■「想定を超えた事態を想定して」ICU並みのコロナ重症センター(仮)設置
感染症の拡大防止については、想定を超えた感染拡大に備え、重症者向け臨時医療施設「コロナ重症センター(仮)」を設置する。

これまで国に東西2センターの設置を求めてきたが実現しなかったため、大阪府が率先して整備することとなった。

同センターは緊急事態宣言が発せられたときに知事が開設する臨時医療施設で、現状確保することとしている重症病床215床に加え、60床程度を確保しておくために整備される。

想定されているのはプレハブ造り1階建ての簡素な施設だが、すべての病床に人工呼吸器が配備するなどICU並みのハードを備える。

吉村知事は「爆発的に感染が広がった時、急遽施設を整備するわけにはいかないので、今から作っておく。想定を超えた事態を想定して整備しておく、コロナの治療のために何が必要かを追求した施設。これは全国初の取り組み」と胸を張る。

施設は今秋から整備に入り、11月ごろに第1期が完成予定。第2期は来年1月ごろの予定。用地などは現在調整中。また、感染爆発時の医療従事者の人員確保についてもこれからで、吉村知事は「走りながら検討する」としている。

なお、重症患者用に使用されない時期には感染防止対策などのための研修センターとして活用する。センターは2年間の期間限定でもうけられ、期間が過ぎると撤去される。

■京都大学iPS細胞研究所とも連携し、検査体制を拡充
また、院内感染防止対策を強化するとともに、医療機関や地方衛生研究所などにおけるPCR検査機器などの整備も実施。検査体制や検体採取体制を充実させる。

「できるだけ早く陽性者をキャッチしてそこから広がらないようにする」と吉村知事。また、さらなる検査体制を確立するため、帰国者・接触者外来に加えて検体採取・検査を集中して行う「地域外来・検査センター」を設置予定。京都大学iPS細胞研究所等と連携し検査キャパの拡充に取り組むとしている。

■医療や介護従事者に慰労金も
そのほか、感染拡大防止を講じながら医療や福祉サービスに努めた職員などに約580億円の予算をかけて慰労金を支給予定。

新型コロナウイルス感染症患者受け入れ医療機関やコロナ感染症患者の診察を行った医療機関で勤務する人や感染者が発生・濃厚接触者に対応した介護・福祉施設などに勤務する人に20万円、それ以外の医療機関や介護・福祉サービス事業所などに勤務する人には5万円を支給予定。

申請方法などは今後公表される予定で「皆様に1日でも早く支給できるよう勧めていきたい」としている。

取材・文=鳴川和代