近年再開発が盛んに行われている、9路線乗り入れの巨大ターミナル駅・池袋。昨年は、池袋西口公園が大型ステージを備えた空間にリニューアルされ、現在は造幣局跡地に大型公園をオープン、主要スポットを回遊する赤い電気バス「IKEBUS(イケバス)」の運行もスタートするなど、進化を続けている。そんな池袋駅東口から徒歩4〜5分ほどの豊島区庁舎と豊島公会堂の跡地に、7月1日、8つの劇場を有する大規模複合施設「Hareza(ハレザ)池袋」がオープン。現地を訪れて、その見どころや魅力についてリサーチしてきた。

■8つの劇場を備えた3棟のビルと中池袋公園

池袋駅東口からサンシャインシティの方向へ進む途中、まず目に飛び込むのは、どど〜んとそびえ立つ約158mのタワー!「TOHOシネマズ池袋」が2〜6階に入居する、33階建ての超高層ビル「Hareza Tower(ハレザタワー)」だ。

Hareza池袋とは、オフィス棟「Hareza Tower」、ホール棟「東京建物 Brillia HALL(ブリリアホール)」、としま区民センターの3棟と中池袋公園を含めたエリアの名称。昨年開業したホール棟は、その中央に位置しており、宝塚歌劇や歌舞伎、ミュージカルなどが鑑賞できる1300席の多目的ホール「東京建物 Brillia HALL」(豊島区立芸術文化劇場)を備える。

さらにホール棟には、ポニーキャニオンが運営する「未来型ライブ劇場『harevutai(ハレブタイ)』」や、ドワンゴが運営するオープン型スタジオ「ハレスタ」が、隣接のオフィス棟には、10スクリーンを有する本格シネマコンプレックス「TOHOシネマズ池袋」がオープン。全体で8つもの劇場空間を有しているのが特徴だ。

官民が連携するHareza池袋の開発を担当した東京建物の大野哲史氏に、新たなランドマークタワーを含んだ同エリアの魅力について話を伺うと「池袋が大きく変化している理由の一つとして、高野之夫(ゆきお)豊島区長が『文化と品格を誇れる価値あるまち』の実現に向けて、豊島区の文化政策を一層推進させていくという方針を打ち出されたことがあると思うのですが、そんななかでHareza池袋は、豊島区が掲げる『国際アート・カルチャー都市』のシンボルプロジェクトと位置づけられているんです」と説明する。

そして「『まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市』を作るというのがコンセプト。8つの劇場空間を設けながら、新しいビジネス空間も設け、さらに中池袋公園も活用して、文化発信、にぎわい創出をしていきたいと考えています。つまり、池袋発の多様な文化を建物内外合わせてエリア全体で盛り上げていく考えです。年に1回のエリア全体でのイベントもこれから開催を予定しているんですよ。コロナ禍ではありますが、昨年から池袋ハロウィンのメイン会場が中池袋公園となり、今後のハロウィンイベントも引き続きHareza池袋を中心として盛り上がると思います」と話す。

■NY発で大人気のレストラン「egg 東京」が移転して新規オープン

Hareza Tower1階に移転オープンしたニューヨーク・ブルックリン発のレストラン「egg(エッグ) 東京」も注目のひとつ。アメリカ南部出身のオーナーの“家庭の味”がコンセプトで、看板メニューは、バターたっぷりのブリオッシュパンにとろとろ卵と、ホワイトチェダーチーズをふんだんに使用して焼き上げた「エッグロスコ」(税別1580円)。これをお目当てに遠方からはるばる訪れる客も多いという。

そして、新たに開発されたディナーメニューも見逃せない。同店PR担当者は「ニューヨーク店と同様に“一日中ブレックファーストが食べられるお店”として営業するのですが、『エッグ 東京』では、夜になると朝食メニューを少し減らしてお酒と合わせても楽しめるメニューを提供するんです。ポークスペアリブやチキンウィングなど、4種のお肉を全て異なる調理法で作って盛り付けたボリューミーなひと皿『BBQプレート 〜NY Style〜』は特におすすめのメニューで、コロナ禍で人と距離を保たなければいけない中でも、仲間と楽しんで暗い雰囲気を吹き飛ばしてほしいという想いを込めて作っています」とアピール。

「スパイスでマリネした豚肉を低温でじっくり焼き上げた“プルドポーク”は、甘みのあるスイートコーンブレッドと一緒に食べるニューヨークスタイルで、甘じょっぱい味わいを楽しんでみてください。お酒は、しっかりとしたワインをご用意していますし、ノンアルコールカクテルですと、写真映えもする『ボタニカル・カクテル&モクテル』などをお出ししています」とのことだ。

同店ではその他、最初は固め、口に入れるととろけるオリジナルの「eggプリン」(税別450円)や、平日11時30分〜17時頃まで店頭で陳列する週替わりカレーのテイクアウト用ランチボックス(税別各750円)も人気メニューとなっている。

■生まれ変わった公園に「アニメイトカフェスタンドHareza池袋」が登場

中池袋公園内には、2019年10月にオープンした「アニメイトカフェスタンドHareza池袋」が位置。国内では初となるスタンド形式のアニメイトカフェの第1号店だ。系列店舗を含むアニメイトカフェは、池袋エリアで7店舗を展開している。

店舗では、今後もさまざまな作品とコラボし、作品の世界観を表現したドリンクメニューをラインナップする予定。商品をテイクアウトして公園でゆっくりしたり、限定イラストを使用したオリジナルグッズを購入したり、店舗裏のフォトスポットで記念撮影をしたりと、さまざまな過ごし方ができる。同店広報担当者は「ドリンクとフォトスポットを一緒に撮影していただいたり、公園という立地なので、仲間とワイワイしていただいたりするのにも良い場所だと思います」と話している。

かつての姿から徐々に進化を遂げ、楽しさと美しさを増した池袋から、ますます目が離せない。

■【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
東京建物 Brillia HALLでは、下記をはじめとしたさまざまな取り組みを実施。また、来場にあたって、列に並ぶ際のソーシャルディスタンスの確保や、客席内やホワイエでの私語・会話の自粛などを呼びかけている。

・劇場の入退場口にサーモグラフィーカメラ・消毒液を設置
・客席内はソーシャルディスタンスを考慮した観劇席配置を基本
・劇場内の清掃・消毒(特に不特定多数の方が触れやすい場所)を徹底。換気については、興行場法の基準を満たした空調管理を行い、ドアの開放時間を増やす等の対応を追加

未来型ライブ劇場「harevutai(ハレブタイ)」では、無観客での配信ライブの実施や、主催側の配信費用を負担するキャンペーンを設けるなどの動きを率先して行ったうえで、劇場で行っている感染対策を公式YouTubeにて公開。その他の施設でもさまざまな取り組みを行っているので、詳細は公式サイトをチェックしよう。


取材・文=平井あゆみ

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。