歴史学・考古学・民俗学の調査研究の発展、資料公開による教育活動の推進を目的に、昭和56(1981)年に設置された研究機関の国立歴史民俗博物館で特集展示「『もの』からみる近世『大津絵と江戸の出版』」が9月6日(日)まで開催中だ。


民衆絵画である大津絵は、大津宿の追分付近で江戸時代初期から描かれ始めたと考えられている。芭蕉の句「大津絵の筆のはじめは何仏」が知られているように、初期には仏教的な画題が主流だったが、次第に世俗的で戯画性や風刺画的なものが増えている。江戸末期には次第に「大津絵十種」と呼ばれる代表的な画題へと絞られ、それ以外のものが見られなくなっていく。大津絵は近代になって描かれなくなるが、その諧謔(かいぎゃく)や素朴な味わいを愛する文化人も多く、近年では海外でも注目を集めつつある。


本展では、国立歴史民俗博物館所蔵の大津絵12点のうち11点を紹介するとともに、大津絵をモチーフに取り入れた江戸末期から明治初期にかけての錦絵などをあわせて展示し、江戸後期における大津絵イメージの広がりについて考える。

大津絵の素朴な魅力を味わえる「『もの』からみる近世『大津絵と江戸の出版』」に出かけて、大津絵に込められた護符的な意味を読み解いてみよう。

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