8月5日、大阪府庁で吉村洋文大阪府知事の定例記者会見が行われた。この日は前日発表されたポピドンヨードうがい薬の新型コロナウイルスへの効果について、再度説明が行われたほか、高潮浸水想定区域図の公表、さらに公民共同のエコシステムを構築する大阪スマートシティパートナーズフォーラムの設立と、8月25日に実施される設立式典について発表があった。

■ポピドンヨードうがい薬で感染拡大を防止できる?

前日の吉村知事の会見では、ポピドンヨードを含むうがい薬でうがいを実施した新型コロナウイルスの軽症者が陽性になる頻度が下がったという発表があり、ネットやメディアで注目を浴びたほか、ドラッグストアの店頭からうがい薬が売り切れるなど大きな話題になった。

5日の定例記者会見で、吉村知事は冒頭「誤解があるようなので改めて説明します」と前置きし、ポピドンヨードを含むうがい薬の研究で明らかになった点を説明した。

「うがい薬を使ってうがいをした群、しなかった群を比較したところ、口の中のウイルスが殺菌された。これを受けて、軽症・無症状の陽性者の重症化を防げるのではないか。さらにそれによって医療の負担を防げるのではないか。また、唾液を解したウイルスの広がり、感染拡大を防げるのではないか」という点から、発表に至ったと説明。

■買い占めや転売はやめて

「これまでコロナウイルスには対応策がなかった。ポピドンヨードうがい薬は万能薬ではないが、だ液中のウイルスを殺菌し、陰性化を早める。感染拡大のリスクが高い人や場面で使用すれば、人にうつさないための選択肢として可能性があるのでは」と吉村知事。

そのうえで「ポピドンヨードうがい薬には、新型コロナウイルス感染症の予防効果が立証されているわけではありません」「うがい薬の使用に当たっては、医師の指示や製品の使用上の注意事項を守ってお使いください※うがい薬以外のポピドンヨード消毒剤をうがいに使うことは絶対にしないでください」「必要な方にいきわたるよう買い占め等はおやめください※メーカーにおいては順次出荷等を行っています」「転売等は法律で禁止されています」と4点について要請。

■批判は承知しているが、これが浸透すればコロナに打ち勝てる

記者団からは「水でうがいをしたほうが効果があるという話もあるが」といった質問が出たが、これについて「実験は1日4回ポピドンヨードうがい薬でうがいをした陽性者としなかった陽性者で、起床後うがいをする前にPCR検査を行い、ウイルスの状況を見たもの。水でうがいをして希釈したからウイルスが減ったのではない」と、実験の手法なども明らかにした。

「うがい薬は体全体のウイルスを消すものではない。感染拡大防止を大きな目的としている。利用してほしいのは風邪みたいな症状がある人や同居の家族、夜の接待を伴う店で働く人、医療や介護従事者。ほかの人にうつさないという観点から利用をお願いしたい。今回研究成果が出たので、できるだけ早く伝えたいとのことで発表した。府民に呼びかけるのは政治家である私の仕事」と知事。

「批判は承知しているが、社会経済が傷み、府民が恐れている。何とか感染拡大に備えてコロナに太刀打ちできるものをと考えている。ステッカーも広がり現状は38580件の登録がある。これが浸透すると、人にうつすことが減るのでコロナに打ち勝てると思う」と語気を強めて語った。

■迷ったときはコロナより避難。衛生用品も非常持ち出し袋に

また、2015年に水防法が改正されたことに伴い、作成が進められてきた「高潮浸水想定区域図」が完成したことを受け、8月5日から大阪府のホームページで「高潮浸水想定区域図」が公表された。

これに伴い吉村知事は「自分が危険な場所にいるかどうか、ハザードマップの確認を。コロナ禍のなかではあるが、迷ったときはコロナより避難。持ち物にマスクや体温計を」と呼びかけた。