とある島で暮らす野良猫たちの日常をInstagramで紹介し、1.6万人ものフォロワーを持つ、ゆきじろう(@yukijirounyan)さん。一匹一匹、見た目も性格もまるで異なる、多くの猫たちと心を通わせ、島の中でたくましく生きる彼らの魅力を発信し続けている。今回はゆきじろうさんにインタビューを行い、野良猫の写真を撮るようになったきっかけや、撮影時の忘れられないエピソードなどについて教えてもらった。

――野良猫たちの写真を撮り始めたのはいつ頃からですか?また、そのきっかけは?
「2011年頃から始めたので、もうすぐ10年になります。動物写真家の岩合光昭さんの写真を見て、とても素晴らしいと感動したことが、写真を撮り始めたきっかけです。自分も猫さんが好きで、彼らの一生懸命に生きる姿を撮ってみたいと思いました」

――今やInstagramのフォロワーは1.6万人を突破し、たくさんの方との交流を楽しむ場になっているかと思います。どのような思いで、投稿を続けていらっしゃるのでしょうか?
「Instagramは、知人のすすめで2017年から始めました。昨年頃からだったと思いますが、フォロワーさんが増え始め、コメントをたくさんいただけるようになりました。私が撮影している猫さんは、猫島で有名な小さな島に暮らす子たちです。晴れの日は海や空がとてもきれいな所で、猫さんは道端で毛繕いをしていたり、漁船が並ぶ港を散歩していたり、日だまりで丸くなっていたりと、のんびりと自由気ままに暮らしています。そんな愛らしい姿を、『写真に収めたい。皆さんにも見ていただきたい』と思い、撮影を続けています」

――フォロワーの皆さんからは、実際にどんな反響が寄せられていますか?
「ほとんどのコメントが猫好きな方たちからのようで、『可愛い』や『カッコいい』などと言っていただいています。皆さんからのいいねやコメントが本当にうれしく、撮影を続けていてよかったなと心から思いますね」

――撮影を続ける中で出合った、猫たちとの思い出や印象的なエピソードはありますか?
「子猫の頃から知っている、私とは親しく触れ合う間柄の、体の大きな茶白の猫さん(以下、茶白さん)がいます。おととし、その茶白さんが当時のボス猫をケンカで負かし、自分が新しいボス猫の座を獲得したことがありました。時間をかけて茶白さんを観察していると、大きな体を活かした圧倒的なパワーで縄張りを守り、王者のような貫禄を放っており、彼女も何匹かいるみたいで、若いオスですが『大したものだな』と思っていました」

「そして、昨年。私が山の中で休憩していると、茶白さんがやって来て隣に座りました。いつものように甘える茶白さんをナデナデしていたら、茶シロさんがおもむろに立ち上がり、山道を降りて行きました。途中で歩みを止めて私の方を振り返るので、『ついて来い、という意味なのか?』と思い、ついていくことに。着いた先は、小学校の校舎の横にある物置。なんとそこから、3匹の子猫とお母さん猫が飛び出してきました。茶白さんが私に家族を紹介してくれたようで、それがあまりにうれしくて、思わず茶白さんに抱きついてしまいました。『茶白さん、お父さんになれてよかったね。おめでとう』と温かい気持ちになりましたね」

――写真を撮るときや猫たちと交流するときに意識していることは?
「私が通っている島の猫さんは、人懐っこくてのんびりとした性格の子が多いです。天気が悪くなければ、週に一度、撮影に出かけています。顔なじみの猫さんも多数出来て、そんな子たちに毎回会えるのも楽しみなんです。まずは、猫さんと仲良くなって、遊びながら写真を撮るように心掛けています」

――ゆきじろうさんが思う、野良猫たちの魅力はどんなところでしょうか?
「大きな海と広々とした空に囲まれて暮らす彼らは、とてもおおらかで自由です。寒い冬や暑い夏も、いつだってひたむきに生きているところが私は大好きです。そんな彼らの魅力を発信すべく、今後も撮影とInstagramの投稿を続けていくと共に、少しでも猫さんたちが幸せに暮らせる世の中になることを願っています」

青々と広がる空や海、ノスタルジーが漂う漁港といったのどかな島の風景と、猫たちのナチュラルな表情を捉えた写真は、見ているだけで日々のせわしなさを忘れさせてくれる。穏やかな時間が流れる、島暮らしの野良猫たちの日常から、きっと生きるエネルギーをもらえるはずだ。

取材協力:ゆきじろう(@yukijirounyan)